プライベートサーバ ライセンスの使用

Altium Designer のプライベートサーバ ライセンスは、お客様の プライベート ライセンス サーバ を使用したフローティング ライセンスをご使用いただけます。ネットワーク管理者の方が、プライベートサーバ ライセンスにアクセスし使用できるようにプライベート ライセンス サーバ (ネットワーク ライセンス もしくは、ローカル ライセンス サーバと呼ばれる) を設定して頂きます。一度、サーバ上でライセンスを使用すると、その後、複数のローカル コンピュータにライセンスを提供することができます。ローカル ネットワーク上のユーザは、プライベート ライセンス サーバからライセンスを取得する為に Altium アカウントにサインインする必要はありません。
 

プライベートサーバ ライセンスを使用する場合は、ネットワークの定義と範囲について、EULA をご参照ください。

また、プライベートサーバ ライセンスを multi-seat On-Demand license に変更できます。これを行うには、ローカルの Altium Sales & Support Center, or Reseller へ連絡してください。  

Summer 09 より以前の Altium Designer で使用したフローティングライセンスサーバの設定については、License Service Setup Guide を参照してください。 

プライベートライセンス サーバのインストール

関連情報: Windows 7、Windows Vista や Windows Server (2003 or 2008) へのプライベート ライセンス サーバのインストールプライベート ライセンス サーバの更新

プライベートライセンス サーバは、Windows Service として対象マシンにインストールされます。Altium Designer のインストール DVD を挿入するとインストーラ画面が表示されます。リストから Install Private License Server を選択します。
 

プライベートライセンス サーバは、以前フローティング ライセンス サーバと呼ばれていました。

Altium Designer 10 を使用するためのプライベートライセンスサーバは Altium Live Portal の Software の項目にあります。


プライベートライセンスサーバのソフトウェアをインストールするためのコマンドを選択。

自動的にインストーラ画面が表示されない場合は、インストール DVD 内の \Private License Setup\Setup フォルダにある Setup.exe ファイルをダブルクリックしてください。

 
Altium Designer Private License Server Setup ウィザードが表示されますので、各ページに従ってインストールを行ってください。

プライベート ライセンス サーバのインストールは、セットアップ ウィザードに従って行います。

インストールが終了すると、サーバ ソフトウェア (サービス) が動作し、 アイコンが Windows System Tray に表示されます。

サービスの開始と停止

Windows の Services コンソール上でサービスの一時停止、停止や開始などの制御ができます。Windows の コントロール パネル から 管理ツール をダブルクリックし、サービス をダブルクリックしてコンソールにアクセスします。Altium Designer Private License Server をクリックし、制御してください。

Windows のサービス コンソールを使用してサービスの制御ができます。

アイコンを右クリックし、関連するメニューからサービスの一時停止や停止することも出来ます。

サーバの初期設定

関連情報: セカンダリ (Redundant) プライベート ライセンス サーバの追加

プライベートライセンス サーバの設定は全て、Licensing ダイアログで行います。このダイアログは、Windows System Tray にある アイコンをダブルクリックするか、もしくは、アイコンを右クリックし、Settings を選択することでアクセスできます。

プライベートライセンス サーバの設定を行う Licensing ダイアログです。

プライベートサーバ ライセンスをアクティベートする前に、設定しているサーバがプライマリかセカンダリか初期設定を行う必要があります。実際にライセンスファイルをコード化する際に反映されます。例えば、プライマリ サーバとして設定を行い生成したライセンスファイルは、プライマリ サーバとしてのみ使用可能です。同様に、セカンダリ サーバで使用するライセンスは、セカンダリ サーバとして設定してアクティベートする必要があります。

Licensing ダイアログのトップにある、server type にて選択してください。右上にある Setup ボタンをクリックし、server setup ダイアログにアクセスします。まず、Primary Server Setup ダイアログで、プライマリ サーバの設定を行ってください。

プライマリ サーバの初期設定例
Primary Server Setup ダイアログを使用し、デフォルトのままかポート番号を入力します。

必要に応じて ポート番号 を入力するか、不確かな場合は、デフォルトのままにします。セカンダリ サーバの設定は、必要に応じてプライマリ サーバ設定後に Secondary Server Details を使用して行ってください。

サーバの初期設定を行った後、ライセンスのアクティベーションを行う事ができます。

ライセンス アクティベーション (認証)

プライベート ライセンス サーバは、ネットワーク上のコンピュータに利用可能なライセンスを提供します。ライセンス タイプは、プライベートサーバー ライセンスです。ライセンスを追加するために、最初に、プライベートサーバライセンスのライセンス認証を行います。ライセンス認証を行うには、Licensing ダイアログの左下に位置する Activate ボタンをクリックします。

ライセンス認証は、Altium portal を通して Altium アカウントへサインインする必要があります。Account Sign in ダイアログで Altium Live アカウントを入力します。  

 

Altium portal を通してアカウントへサインインします。portal は、Altium 側で特定の Altium Account Management Server を通す安全な接続です。Altium Designer 10 のライセンスでは以下の3つの portal(サーバ)を利用できます:

  • portal2.altium.com
  • portal2.altium.eu
  • portal2.altium.com.cn

以前の S09 のライセンスでは以下です:

  • portal1.altium.com
  • portal1.altium.eu
  • portal1.altium.com.cn

アカウントへアクセスしている時(Primary portal を利用できない場合に2つの Backup portal へアクセスしている時)、Primary 接続を使用する portal を指定できます。これは、Altium Portal Preferences ダイアログで実行されます。このダイアログへ素早くアクセスするには、Account Preferences ボタンをクリックします。PrimaryBackup 1Backup 2 の portal を割り当てるには、直接、portal アドレスを入力します。   

もし、Altium Account Management Server への接続が失敗した場合、あなたの会社の IT 担当者が接続をブロックしている可能性があります。Altium が必要なポートを開くための詳細については、Altium Support へ連絡してください。または、Altium Account の Group Administrator である場合、AltiumLive Dashboard を使用できます。詳細については、Manually Adding Licenses to a Private License Server の項目をご覧ください。


プライベートサーバライセンスのライセンス認証を行うには、Altium アカウントへサインインする必要があります。

アカウントにサインインすると、Activate Licenses ダイアログが表示されます。このダイアログには、プライベート ライセンス サーバで使用可能な全てのライセンスがリスト表示されます。

Activate Licenses ダイアログに、使用可能な全てのプライベートサーバ ライセンスがリスト表示されます。

それぞれのプライベートサーバ ライセンスについて、以下の情報が表示されます:

  • Product Name – 使用可能な機能セットとリリースバージョンが表示されます。
  • Activation Code – ライセンスのアクティベーションコードが表示されます。
  • Activated – ライセンスのアクティベーション状態が表示されます。アクティベートされ、プライベート サーバとして使用されている場合は、Used by me と表示されます。アクティベートが行われていない場合は、 - が表示されます。
  • Expiry Date – ライセンスの満期日時を表示します。
  • Status – ライセンスの状況を表示します。下記のいずれかの表示になります。
     
    • OK – ライセンスの有効期限内で、使用できるライセンスがあります。
    • Expired – ライセンスの期限きれです。
    • No Seats Left – ライセンスは有効期限内ですが、現在、全てのライセンスが使用されています。
       
  • Version – ライセンスのバージョンが表示されています。例えば、Altium Designer Summer 09 のプライベートサーバ ライセンスの場合は、S09 と表示されます。

ライセンスのアクティベートを行う場合は、ライセンスを選択し、Activate License ボタンをクリックするだけです。 一度アクティベートを行うと、Activated 欄は Used by me と表示が変わります。
 

ライセンス表示の左にある (+) シンボルをクリックし展開すると、ユーザや日付などアクティベーションの履歴が表示されます。


アクティベート (認証) されたライセンス例です。

必要ならライセンスのアクティベートが終了したら、OK をクリックします。アカウントをサインアウトし、Licensing ダイアログに戻ります。アクティベートされたライセンスは、ダイアログ内の License Usage 欄に自動的に追加されます。

アクティベーションを行うとプライベートサーバ ライセンスが自動的にプライベート ライセンス サーバに追加されます。

それぞれのライセンス情報は、2つの項目を除いてアクティベーション時に表示されていた内容と同様です。

  • Activated 欄がありません。アクティベートされたライセンスのみ表示されています。変わりに User Count には、同時に使用できるライセンス本数が表示されます。
  • Version 欄では、そのライセンスでクライアントが使用可能な Altium Designer のバージョンが表示されます。

 

Altium Designer Summer 09 用のプライベートサーバ ライセンスは下記バージョンもサポートしています。

  • Aliutm Designer Summer 09
  • Altium Designer Witer 09
  • Altium Designer Summer 08
  • Altium Designer 6

プライベートサーバ ライセンスのライセンス認証は、AltiumLive Dashboard を使用して web ブラウザから直接、実行できます。Altium Account の Group Administrators のみが Dashboard へアクセスし使用できることに注意してください。詳細については License Activation をご覧ください。

ライセンスファイルのバックアップ

プライベートサーバ ライセンス用のライセンスファイル (*.alf) のバックアップをとっておくことで、サーバからライセンスを削除してしまった場合に、アカウントにサインインし再アクティベートを行う必要がなくなります。

ライセンスファイルのバックアップをとるには、Licensing ダイアログの License Usage 上でライセンスを選択し、Save License Files ボタンをクリックするだけです。ライセンスファイルの保存先は、次のダイアログで指定します。

4つのライセンスファイルが保存されます。 Altium Designer クライアントソフトウェアの各バージョンのライセンスファイル。

プライベートサーバ ライセンス ファイルのバックアップを取ることができます。

ライセンス認証中、設定したプライベート ライセンス サーバのタイプ ('プライマリ'、または 'セカンダリ') に従って、ライセンスファイルは暗号化されます。'プライマリーサーバ用に暗号化された' ライセンスファイルは、セカンダリサーバで使用することは出来ません。また、逆も同様です。

プライマリー サーバ ライセンスのバックアップを取るには、プライマリー サーバとしてライセンス認証を行い、'プライマリーサーバ用に暗号化された' 4つのライセンスファイルを保存します。次にセカンダリー サーバとしてライセンス認証を行い、'セカンダリ サーバ用にコード化された' 4つのライセンスファイルを保存します。

プライベート ライセンスサーバへライセンスを手動で追加

プライベートサーバ ライセンスはライセンス認証を行うことで自動的にサーバへライセンスファイル (*.alf) が追加されます。しかし、ライセンスファイルのバックアップを先行して行うことで、手動で追加することも可能です。例えば、インターネットに接続していない異なるマシンにサーバを '移管' したり、ライセンスを削除してしまった場合に復帰させる場合などに使用できます。 
 

AltiumLive Dashboard を使用して web ブラウザから直接、プライベートサーバ ライセンスのライセンス認証を行った場合、手動でライセンスファイルをサーバへ追加する必要があります。 

 
バックアップしたライセンスファイルを追加するには、Licensing ダイアログの Add Licenses ボタンをクリックし、次のダイアログで
ライセンスファイルを指定するだけです。
 

Altium Designer Summer 09 のプライベート サーバ ライセンスは、4つのバージョンをサポートしています。4つの全てのライセンスファイルを追加する必要はありません。使用したいバージョンに対応した .alf ファイルのみ追加してください。License UsageVersion 欄では、使用可能なバージョンが表示されます。


バックアップしたプライベート サーバ ライセンスの追加例です。この例では、2つのライセンスファイルのみを追加しています。

プライベート サーバ ライセンスの削除

プライベートライセンス サーバからプライベート サーバ ライセンスを削除するには、Licensing ダイアログの License Usage 欄にてライセンスを選択し、Delete License ボタンをクリックするだけです。確認のダイアログが表示されますので、Yes をクリックし、ライセンスを削除します。

サーバからライセンスを削除する例です。

選択されたライセンスの関連する全てのライセンスファイルが削除されます。サーバが使用中であるにもかかわらず、ライセンスが一つもない場合は、Licensing ダイアログで、"Please add license" が表示されます。
 

再度ライセンスを使いたい場合は、Add Licenses ボタンを使用し、.alf ファイルを追加し直すだけです。.alf ファイルのバックアップを取っていない場合は、Activate ボタンを押し、再ライセンス認証を行うだけです。再アクティベートを行う場合は、インターネットに接続し、Altium アカウントにサインインする必要があります。

インターネットに接続していないコンピュータ上のサーバ設定

プライベート サーバ ライセンスは、それぞれプライマリーとセカンダリ サーバとして2つのコンピュータで使用できます。ただし、1つのライセンスでプライマリ設定を行った2つのサーバで使用することはできません。EULA に従って使用してください。

プライベート サーバ ライセンス ファイルはバックアップを取ることができるため、移植性があります。例えば、インターネットに接続していないコンピュータへプライベート ライセンス サーバを構築する際に有効です。以下に手順をまとめます。

  1. インターネットに接続されたコンピュータにプライベートライセンス サーバをインストールします。サーバタイプを設定し、ライセンス認証を行います。
     
  2. 4つのライセンスファイルを保存します。
     
  3. インターネットに接続していないコンピュータにプライベートライセンス サーバをインストールします。アクティベートを行ったコンピュータと同じようにサーバタイプを設定します。保存したライセンスファイルをコピーし、サーバへ追加します。 (Licensing ダイアログの Add Licenses ボタンを使用します。)
     
  4. 元々アクティベートを行ったコンピュータ上のライセンスを削除します。また、ご希望によってプライベート ライセンス サーバのアンインストールも実行できます。尚、EULA では、ライセンスの削除のみが必要と記載されています。

 

保存されたライセンスファイル (*.alf) は、アクティベーションを行う前に選択されたサーバタイプに基づいてコード化されています。使用したいサーバタイプに従ってアクティベートします。もし、プライマリーとセカンダリの両サーバーを作成する必要がある場合は、同時にインターネットに接続しないでください。両サーバタイプが必要な場合は、上記プロセスを繰り返します。

ライセンス使用の設定

詳細情報: プライベートサーバ ライセンス - ライセンス使用の設定

追加されたプライベート サーバ ライセンスをどのように使用するかの設定項目は、Security ダイアログ内で行います。ユーザの追加やグループの作成、ユーザのグループ指定などが含まれます。

ライセンス毎に設定を行います。Licensing ダイアログの License Usage にあるライセンスを選択し、Configure ボタンを押して順番に各ライセンスの設定を行います。サーバに追加され、有効なプライベートサーバ ライセンスのみが有効になっています。

Security ダイアログを使用してライセンス使用の設定を行います。

デフォルトでは、一人のユーザが追加されている All Users のグループのみがあります。ユーザ名は、ワイルドカード
* で設定されており、ネットワーク上のユーザが有効なメンバーであることを意味します。アクセスできるユーザの管理や個別ユーザをグループに追加したい場合は、この All Users グループを削除してください。

クライアント アクセス

プライマリー プライベート ライセンス サーバが設定されると、ローカルコンピュータにインストールされた Altium Designer からプライベート ライセンス サーバにアクセスができ、サーバによりライセンスの供給が可能になります。コンピュータにインストールされた Altium Designer はサーバのクライアントになります。

Altium Designer 内の My Account ページからサーバのライセンスにアクセスします。Available Licenses にある Setup private license server オプションをクリックするだけです。Private License Server Setup ダイアログが起動します。ネットワーク上にある利用可能なプライマリとセカンダリ サーバが検出され表示されます。接続したいサーバを選択し、OK をクリックします。

ネットワーク上に検出されたプライベート ライセンス サーバをリストから選択します。

Available Licenses には、プライベート サーバ ライセンスとして設定され使用可能なサーバがリストされます。ライセンスを使用するには、ライセンスをクリックし、Use オプションをクリックするだけです。

有効なプライベートサーバ ライセンスだけが表示されます。2回のクリックだけでライセンスを取得できます。

選択したライセンスの Used 欄は、Used by me に変更され、User Count 欄の数字が更新されます。また、Available Licenses の項目の 'バナー' にはライセンスに関連するアカウントが反映され、Available Licenses - Unlicensed から Available Licenses - Licensed to AccountName に変更されます。左下の文字が更新され、ライセンスの使用状況が反映されます。

Available Licenses 欄は更新され、プライベートサーバ ライセンスのライセンス情報が表示されます。

ライセンス表示の左にある (+) シンボルをクリックし、展開するとどのユーザが使用中かなど個別のライセンスに関する詳細が表示されます。

 
ライセンスを解放するには、ライセンスを選択し Release オプションをクリックするだけです。 

サーバから切断するには、Disconnect from private license server オプションをクリックします。Reconnect to private license server オプションをクリックすると同じサーバへ再度、接続します。 

異なるプライベート ライセンス サーバへ接続する場合は、現在使用中の全てのライセンスを解放します。その後、Setup private license server オプションをクリックします。Private License Server Setup ダイアログを使用して、検出された使用可能なプライベート ライセンス サーバを選択します。

ライセンス使用率の調査

詳細情報: プライベートサーバ ライセンス - ライセンス使用率の調査

サーバ側で、いくつかの方法を使用してライセンスの使用率を調べることができます。

  • Licensing ダイアログの License Usage で特定のライセンスの使用率を調査できます。
  • Licensing ダイアログで特定のライセンスを選択し、Configure ボタンをクリックします。起動した Security ダイアログでそのライセンスを使用しているユーザにチェックが入ります。
  • 詳細なライセンス稼動記録を有効にすることによって確認できます。ログファイルは週単位で作成され、ログファイルを保管する期間を指定できます。

ライセンス使用のログファイルです。
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