Item のレビジョンとライフサイクル状態の管理 - Item 画面

Altium Designer の設計データ管理機能の中枢は、貴重なデータを保存する vault です。Altium Vault は、コンポーネント(やそれらのモデル)、管理された content(テンプレートや管理されたシートのような)、リリースしたボードデザインからの出力ファイルを含む、幅広い様々なデータを保存できます。各コンポーネント、テンプレート、またはリリースした出力ファイルは Item として vault に保存されます。

異なるタイプのデータを保存すると同様に、vault はそのデータの履歴を保存します。それは レビジョン の概念を使用し、オリジナル設計データが、リリースできるデザイン更新を必要とする度に、その Item の新しいレビジョンとして vault へ再リリースされます。既存製品で古いレビジョンの Item を使用し続ける必要がある時、どんなレビジョンへもアクセスするのと同様に、改版が life を通して全てのデータを追跡できることを確実にします。正しいレビジョンが使用されているのを確実にするために、各 Item は常に Item-Revision として識別されます。改版されているのと同様に、各 Item-Revision には Lifecycle State もあります。ライフサイクル状態は、製品で使用するための Item-Revision の '準備ができている' 状態を反映します。例えば、設計中試作用量産用 になります。  

デザインで Item-Revision を使用するには、Altium Designer の Vaults パネルからアクセスします。Altium Designer 内からその Item-Revision のレビジョン、またはライフサイクル状態を管理するには、Item 画面を使用します。

Item 画面の表示

Item 画面には、Item のためのレビジョンやライフサイクル変更の詳細な履歴が表示されます。また、レビジョンやライフサイクル状態を追加するために使用します。

Item 画面には、Itemを構成する全ての要素を表示するのと同様に、特定の Item のレビジョンやライフサイクル履歴の詳細が表示されます。また、Item 画面はレビジョンやライフサイクル状態を管理、追加する場所です。Item 画面を表示するには、Vaults パネルの Item を選択し右クリックします。そして、フローティングメニューから Full Item Details を選択します。 

Vaults パネルで必要な Item を右クリックして Item 画面を表示。

Item 画面のグラフィカル要素

Item 画面のグラフィカルな要素は最初、混乱させるように見えますが、機能性は容易です。Item のために選択した Revision Naming Scheme やライフサイクル定義に依存して、特定のアイテムのために使用したグラフィカルな要素を指摘するのは重要です。Item 画面の全体は、選択した方針や定義に関わらず持続します。詳細な Revision Naming Scheme、またはライフサイクル定義によってその画面に詳細が追加されます。  

Item 画面に表示されたグラフィカル表示の詳細や配列は、選択した Revision Naming Scheme やライフサイクル定義に直接、関連するので、以下の説明と図は 3-Level Revision Naming SchemeStructured Lifecycle with Approvals になります。 

Item 画面のグラフィカル表示は、各レビジョン内でレビジョンとライフサイクル状態を表示します。

Item 画面と Revision Naming Scheme 間の接続

Main article: Item レビジョン Naming Scheme

上図に示す Item は、3-level Revision Naming Scheme を使用します。その Item の各レビジョンにダークグレーの項目(例えば、Rev. 02.A.1.)があります。Revision の項目の下のセルは、そのレビジョンが通過された別のライフサイクル状態を示します。 

下図は、選択した Revision Naming Scheme と、それらのレビジョンを Item 画面に表示する方法の関連性を示します。その図の Revision 02.A.1 に着目してみます。この 3-Level Naming Scheme を分類して、Item 画面の上部で Model 02 を確認できます。Caption 文字 Model は Revision Naming Scheme ダイアログ(ID Format を Numeric、Width を2として設定)で定義されたことに注意してください。Item 画面の Model の下は Prototype 02.A です。そして、その下はこの Model-Prototype の最初のレビジョン(Revision 1. )です。また、PrototypeRevision Caption の文字、ID FormatWidth は選択した Revision Naming Scheme の一部として定義されます。これは、この特定のレビジョン用のRevision Name 02.A.1 となります。  

Revision を Item 画面に表示する方法は選択した Revision Naming Scheme に関連します。

レベル数を定義する機能と naming scheme の詳細により、あなたの組織が要求する方針を選択できます。この例で、Model は最終的に販売するプロジェクトのモデルを識別するために使用します。例として Apple® を使用するために、iPhone® 4 でたどった iPhone® 3を考えます。その製品へ重要な機能変更を行った時、新しいモデルはリリースされるだけです。 

次の下位レベルで、新しい Prototype は設計変更が必要だった(例えば、リリースしたモデルの技術的な問題を解決するため)ことを示します。最低レベル(Revision レベル)での変更は、小さい設計変更が必要だったことを示します。一般的に、最低 Revision レベルでの変更は、製品の Model が試作する前の開発段階である時に起こります。 

Revision Naming Scheme は、以前に説明した通り、最大 3-Level Naming Scheme まで single-level の数値にできます。カスタム方針を定義できます。naming schemes についての詳細はアーティクル Item レビジョン Naming Scheme を参照してください。 

The 2-Dimensional Nature of the Item View

Item 画面で、縦の欄に特定の Prototype/Model の Revisions を表示します。single level naming scheme を使用する場合、Revisions のみ(Prototypes、または Models でない)あります。そのため、全てのリリースは最初の欄に表示されます。2-level naming scheme を使用する場合、特定の主要なリリースのレビジョンが1つの欄に表示されます。各新しい主要なリリースは、下図の中央部で示すように Item 画面で新しい欄が作成され水平方向に表示されます。3-level naming scheme を使用する場合、特定の Prototype のレビジョンは1つの欄にあります。各新しい Prototype は新しい欄で表示されますが、同じ最高レベルモデルの項目下にあります。各新しい Model は、下図の右側で示すように Item 画面で分割された欄で表示されます。  

1-Level、2-Level、3-Level naming scheme の Item 画面。

レビジョン、またはライフサイクル状態の変更

レビジョンとライフサイクル状態は、右クリックメニューを使用して Item 画面で追加できます。Lifecycle-type の変更のためのメニューは、下図のようにメニューの中央にあります。利用できるオプション(表示されたメニューテキストを含む)は、現在のライフサイクル状態の Item のために定義された遷移で決まります。Revision-type の変更のためのメニューは、右クリックメニューの下部にあります。 

レビジョン、またはライフサイクル状態を変更するために Item 画面のセルで右クリック。

新しいレビジョンの確立、またはライフサイクルの進行は異なる理由(設計変更がある時の新しいレビジョン、その Item を便利にするための新しいライフサイクル状態)のために分割されたタスクですが、相互に関連性があります。 

それらはどのように相互に関連性がありますか?Itemがあるライフサイクル状態から他の状態へ移動することを Transition と呼びます。許可された遷移は、与えられた遷移が移動できるターゲットの状態を各 State の一部として定義されます。ライフサイクル状態を変更するために Item 画面のセルで右クリックする時、それは allowed Transitions のメニュー(実際のメニューテキストは Lifecycle Definitions ダイアログの Transition の一部として定義されます)として表示されます。 

もし、Stages を Lifecycle Definitions ダイアログの下部にあるオプションを使用してレビジョン naming scheme のレビジョンレベルへリンクできる場合、ライフサイクル状態を Stages へ集めることもできます。これは、前述したライフサイクル状態とレビジョンレベル間の関連を作成します。それがある stage のライフサイクル状態から次の stage のライフサイクル状態まで移動し、レビジョンを修正するコマンドも変更するため、それが意味するものは、いつ Item のライフサイクルが追加されるかです。例えば、Item が New From Design であった時、Revision-type オプションには新しいレビジョンの確立、新しい Prototype、または新規 Model が含まれます。もし、ライフサイクルを試作の場所へ追加する場合、2番目の stage へ移動します。そこで右クリックして、Revision-type オプションには新しい Prototype の確立、または新しい Model が含まれます。つまり、新しいレビジョンを開始するオプションはありません。もし、デザインが Prototype へ進行し、その変更の範囲によってはデザインの変更で新しい Prototype、または新しい Model をリリースする必要がある場合、この動作は予測できます。もし、そのコントロールのレベルがあなたの組織で必要でない場合、Lifecycle Definitions ダイアログの下部にある Link Stages to the revision levels of revision naming scheme オプションを無効にできます。

Revision Naming Scheme へリンクされた 3-level ライフサイクル定義の Stage。

Item 画面の Timeline

Item 画面には Timeline が含まれます。Item のレビジョンレベル、またはライフサイクル状態へ行った変更の正確な時間と日付を調べるには、Timeline を使用します。また、Timeline には変更したユーザもリスト表示されます。Timeline の操作を容易にするには、Timeline の項目をクリックし Item 画面のメイン領域でそのセルをハイライトします。全ての以下のレビジョン/ライフサイクルの変更が一時的にグレーアウトになります。 

レビジョン/ライフサイクルの変更や変更した人を確認するには Timeline を使用。

また、Timeline には下図のような Menu ボタンも含まれます。Item 画面に表示する Model や Prototype 数を制限するにはこれを使用します。もし、特定の Item のためのリリースがたくさんある場合、これは役に立ちます。Item の全画面を復帰するには、メニューで Refresh を選択、または Refresh ボタン をクリックします。 

Item 画面に表示された詳細を制限するために Timeline メニューを使用。

リリースデータのアクセス

Altium Vault を使用する利点の1つは、1つの場所の central からリリースデータをアクセスできる点です。そのデータは、ODB++、またはガーバーファイル、デザインレポート、部品表、取り扱い説明書を作成するために使用した設計ドキュメントのスナップショットのような Item を作成するための "指令" を形成します。出力を特定のレビジョンへリリースしたら、それらの "指令" は Item 画面経由、または Vaults パネルで右クリックして表示されたメニュー経由でアクセスできます。 

リリースされたドキュメント

Item 画面の Released Documents の項目では、選択した Item やレビジョンのために vault へリリースされた出力コンテナを表示します。製造ファイル(ガーバー、N.C.ドリル等)、PDFドキュメント、ビデオ(Output Job Files で定義しリリースプロセス中に作成された)のために作成したフォルダ構造へアクセスできます。Released Documents 項目内で右クリックし表示されたメニューを使用して、このリリースされたデータをダウンロ-ドできます。 

選択した Item Revision からリリースされた出力へアクセス。

デザイン スナップショット

リリース時に Design Repository から作成された "snapshot in time" は Altium Vault に保存されます。Item* 画面の Design Snapshot の項目内で右クリックし表示されたメニュー経由で、これらの設計ドキュメントへアクセスできます。デザイン スナップショットをダウンロードするには、ダウンロードした設計ドキュメントを保存するローカルフォルダを選択します。 

リリース時に作成されたデザイン スナップショットへアクセス。

部品表

リリースプロセスの他のキーコンポーネントはリリース BOM の生成です。これは、リリース時に生成され、XML ドキュメントとして vault に保存された分割された BOM です(プロジェクトの Output Job Files から作成されるユーザ定義の BOM と混同しないようにしてください )。Item 画面の BOM の項目で右クリックし Download BOM を選択して(ドキュメントや schema を保存するローカルフォルダを指定する場所で)、XML schema (.XSL ファイル)と共に XML (.xml ファイル)の BOM をダウンロードします。この XML ベースの BOM は、Release BOM をエレクトロニクス設計チーム以外が使用したシステムへインポートするために特に役立ちます。 

XSL schemaと一緒に XML の Release BOM をダウンロード。

リリースしたデータの配布

Main article: Publishing Destination

Item 画面内から、Item Revision のためにリリースされたドキュメントを Publishing Destination プリファレンス内で定義した管理された保存領域へ配布できます。現在、サポートされた管理する保存場所は、Box.net、Amazon S3、標準の FTP サーバーです。配布や共同に関して、これは全体の '製品チーム'(設計チーム、製造チームや製品を手がけるプロセスに関わるその他)の共同メンバーが世界的に分散する状況で利点です。  

データを配布する前に、配布場所への接続を定義したことを確認します。これは、Preferences ダイアログ (DXP»Preferences) の Data Management – Publishing Destinations ページで行います。

上述の通り、リリースされたドキュメントのみ配布できます(リリースされたプロジェクトコンフィギュレーションへ割り当てた Output Job ファイルからの出力や生成された確認レポート)。配布するには、配布するドキュメントの Item Revision を選択します。そして、Released Documents の項目内、または graphical lifecycle 画面上部の revision 上で右クリックし、Publish Released Documents To サブメニューから保存場所を選択します。サブメニューでは、Preferences ダイアログの Data Management – Publishing Destinations ページで定義したように、利用できる配布場所を名称でリスト表示されます。データを保存する場所のサブフォルダを定義したり、配布したデータを一緒に共有する人(email を通して)を決めるには、次の Publish to ダイアログを使用します。  

クラウド管理の Box.net アカウントを利用して配布したデータの例。
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