統合ライブラリの作成(旧)

Tutorial TU0111 (v2.2) April 15, 2008

このチュートリアルでは統合ライブラリの作成方法や修正方法などについて説明します。 ソース回路図ライブラリ、PCBライブラリ、ライブラリパッケージを作成し、モデルを追加、コンパイルすることで、統合ライブラリについて調べていきましょう。

統合ライブラリは、回路図ライブラリとそれに関係するPCBフットプリントやSPICEのモデルライブラリ、伝送線路解析用のモデルライブラリが、編集できない形で結合されています。 すべてのモデル情報は統合ライブラリにモデルライブラリやファイルからコピーされます。また、すべてのコンポーネント情報は、元のソースライブラリの保存場所に関係なく、一緒に保存されています。 これにより、統合ライブラリは真にポータブル(リンク元、ソースとは無関係に持ち運び可能)であることになります。

ソースライブラリは、いくつかの回路図ライブラリと関連するモデル(PCBフットプリント、SPICEや伝送線路解析モデル)が統合ライブラリを作成するためにLibrary Packageプロジェクトファイルに追加されます。 統合ライブラリを修正するには、ソースライブラリを修正し、その後、統合ライブラリを再コンパイルする必要があります。

Altium Designerには、いくつかのソースライブラリと統合ライブラリ( .INTLIB ファイル)が供給されており、Altium Designerをインストールしたディレクトリの \Library フォルダにデバイスメーカー別に分類されて保存されています。 統合ライブラリ用の回路図のソースライブラリ( .schlib ファイル)は、これらの統合ライブラリに含まれており、統合ライブラリをオープンすると抽出することができます。 PCBのフットプリントモデルは、PCBライブラリの形式( .pcblib ファイル)で、\Library フォルダに保存されています。

回路シミュレーションに使用されるSPICEモデル( .ckt と .mdl ファイル)は、\Libraryフォルダの統合ライブラリに、伝送線路解析用モデルは \Library\SignalIntegrity フォルダに保存されています。

Altium Designerの統合ライブラリの使用方法

統合ライブラリの使用方法は、回路図ライブラリを使ってコンポーネントを配置し、モデル名を追加するのとよく似ています。 唯一の違いは、すべてのコンポーネントに関する情報と関連するモデル名が、あらかじめ回路図シンボルに追加されているという点です。 回路図シンボルにどのようなモデル名が含まれているかは、コンポーネントのComponent PropertiesダイアログのModelsリストで確認できます。 モデル名は回路図シートにコンポーネントを配置した後、PCBやその他のモデルライブラリから追加、変更することが可能です。
Design » Update PCBコマンドで、回路の情報が回路図エディタからブランクのPCBへ転送されると、各PCBフットプリントのComponentダイアログのSource Reference Linksフィールドで、ソースライブラリのパス名が確認でき、変更が必要な場合でもコンポーネントとモデルが簡単に追跡できます。
これまでと同じようにProtel 99 SEや(統合ライブラリを使用しない場合の)DXPの回路図やPCBのライブラリをライブラリリストに別々に追加することができることに注意してください。

ライブラリの追加と削除

回路図でシンボルを、PCBでフットプリントを配置する際には、Librariesパネルのライブラリリストにすべてのライブラリを登録しておく必要があります。
ライブラリリストに統合ライブラリを追加するには:
1. Librariesタブをクリックするか、View » Workspace Panels » System » Librariesを選択します。 Librariesパネルが表示されます。
2.パネルの上にあるLibraries ボタンをクリックし、Available Librariesダイアログを表示します。

3.ライブラリを追加するには、Installedタブをクリックし、Installボタンをクリックします。
4. Openダイアログで参照するライブラリを選択し、Openボタンをクリックします。 ライブラリが Installed Librariesリストに表示されます。

5. Closeボタンをクリックすると、Librariesパネルのライブラリリストに統合ライブラリが追加されます。 ライブラリ名がLibrariesパネルに表示され、そのライブラリがアクティブになります。
6.回路図ドキュメントが開いていれば、LibrariesパネルのComponentsリストから、配置したいコンポーネントを選択できます。 Place <component name>ボタンをクリックして部品を配置してください。
ライブラリリストからライブラリを削除するには:
1. Libraries パネルの上にあるLibraries...ボタンをクリックし、Available Librariesダイアログを表示します。 Installedタブをクリックします。
2.削除したいライブラリを選択します。 複数のライブラリを選択するには、ShiftまたはCtrlキーを押しながら選択します。 Removeボタンをクリックします。
3.ライブラリのパス名がInstalled Librariesリストから消えます。 Closeをクリックします。 削除したライブラリは、Librariesパネルからは二度と利用できません。 必要に応じ、追加の作業を行なってください。

統合ライブラリからコンポーネントを検索

コンポーネントがどのライブラリに保存されているか判らない場合は、Libraries Searchの機能を使用します。
1. Librariesパネルタブをクリックすると、Librariesパネルが表示されます。
2. Libraries パネルの上にあるSearchボタンをクリックし、Libraries Search ダイアログを開きます。

3. Libraries Searchダイアログの上部の検索テキストの項目で、検索したいコンポーネントの名称を入力します。 * (アスタリスク)シンボルは、メーカーごとに異なったプリフィックスやサフィックスを考慮して使用するワイルドカードです(例えば、396*と入力すると、この文字を含むすべてのコンポーネントが検索されます)。 システムでは、次にこのダイアログを表示させた時に、検索テキストとして入力した文字がクエリとして表示されます(例えば、*396 と入力した文字は、(Name like '396') または (Description like '396')になります)。 クエリの記述の詳細については、Helperボタンをクリックするか、またはHelp システムのQuery Language Referenceを参照してください。
4.Search TypeドロップダウンリストからSearchタイプを選択します(例えば、コンポーネントライブラリを検索するにはComponentsを選択します)。
5.Scope を選択して、インストールされているライブラリや、指定したパス上のライブラリを検索します。Path フィールドのフォルダアイコンをクリックしてください。 指定したパス下のディレクトリに保存されているライブラリを検索したい場合は、Include Subdirectoriesが選択されていることを確認してください。
6. Searchボタンをクリックして、検索を開始します。 検索が始まると、結果がLibrariesパネルに表示されます。
7.コンポーネントのモデル名とシンボルを表示するには、LibrariesパネルのComponentsリストでコンポーネント名をクリックします。
8.コンポーネントを配置するには、 Place <component name> ボタンをクリックします。 あるいは、Components リストのコンポーネント名をダブルクリックします。 現在、登録されていないライブラリに保存されているコンポーネントを選択した場合、回路図にコンポーネントを配置する前に、そのライブラリを登録するかどうか、ダイアログが表示されます。 ライブラリを登録するには、Yesをクリックします。 カーソルにコンポーネント'が現れます。
9.デジグネータを設定するには、シンボルの配置中にTABキーを押して、Components Propertiesダイアログを表示させます。

10.すべてのモデル情報を確認するには、Modelsリストを確認します。例えば、フットプリントモデルは既に統合ライブラリから追加されています。
11. OKボタンをクリックし、回路図シート上でクリックしてコンポーネントを配置します。 右クリック、またはESC を押してコンポーネント配置モードを解除します。

統合ライブラリの作成

統合ライブラリを作成するには2つの方法があります:
1.ライブラリパッケージへ既存の回路図、PCB、モデルライブラリを追加
2.開いている回路図、またはPCBドキュメントでMake Integrated Libraryコマンドを使用
3.既存のデータベースライブラリや、SVN データベースライブラリから、Offline Integrated Library Maker Wizard を使用
各過程の詳細については、以下の項目で説明します。

Library Packageを使用して統合ライブラリを作成

最初にライブラリパッケージを作成し、すべての回路図ライブラリを追加し、モデルライブラリのパス名を設定します。 Protejectコマンドを使って、ライブラリパッケージをコンパイルすると統合ライブラリが作成されます。 統合ライブラリのコンパイル中に発生したエラーは、Messagesパネルに表示され、解析されます。

ソースライブラリパッケージの作成

統合ライブラリのソースは、統合ライブラリパッケージです。 最初に新規のライブラリパッケージを作成します。 そして、ライブラリパッケージに回路図ライブラリを追加し、統合ライブラリをコンパイルします。
1. File » New » Project » Integrated Libraryを選択します。 あるいは、Files パネルのNew セクションで、Blank Project (Library Package)をクリックします。
2. Projects パネルには、Integrated Library1.LibPkgという空のライブラリパッケージファイルの名前が表示されます。 この段階では、ライブラリパッケージにソースライブラリ(回路図やPCBライブラリ)は何も追加されていません。

3. File » Save Project Asコマンドを使用して新規のライブラリパッケージの名前を変更し、適切なところへ保存します(拡張子は、 .LibPkgのまま)。 ライブラリパッケージファイルへのパス名は、Options for Integrated Libraryダイアログ(Project » Project Options)のOptionsタブのOutput Pathの項目に追加されます。 統合ライブラリパッケージがコンパイルされると、統合ライブラリファイル(.IntLib)は、ライブラリパッケージファイルが保存されているフォルダと同じフォルダにProject Outputs for Integrated_Librarynameという名称の出力フォルダが作成され、そこに保存されます。

回路図ライブラリの作成

回路図ライブラリをライブラリパッケージに追加する前に、いくつか作っておく必要があります。 回路図エディタでDesign » Create Schematic Libraryコマンドを使用して、既にプロジェクトの回路図ドキュメントに配置されているコンポーネントから回路図ライブラリを作成できます。
回路図ドキュメントがプロジェクトの一部ではない場合でも、現在オープンしているものから回路図ライブラリが作成できます。 唯一の違いは、作成される回路図ライブラリはプロジェクトに追加されず、フリードキュメントとして、作成時にProjectsパネルに表示される点です。
File » New » Library » Schematic Libraryコマンドを使用して、何もない状態から回路図ライブラリを作成することが可能です。 回路図ライブラリエディタでコンポーネントを作成するか、または他の回路図ライブラリファイルをオープンして、Tools » Copy Componentコマンドを使用してコピーしてください。 既存の統合ライブラリから回路図ライブラリを抽出する方法については、このチュートリアルの後半に記載されている 統合ライブラリのr逆コンパイル TU0103%20Creating%20Library%20Components.pdf を参照してください。
コンポーネントやフットプリントの作成についての詳細は、 TU0103 ライブラリコンポーネントの 作成 TU0103%20Creating%20Library%20Components.pdfを参照してください。

回路図プロジェクトライブラリの作成

プロジェクトのすべての回路図ドキュメントに配置されているコンポーネントから回路図ライブラリを作成するには:

1.プロジェクトのドキュメントをオープンします。Projectsパネルのプロジェクトのファイル名の上で右クリックし、Open Project Documentsを選択してください。
2.新しい回路図ライブラリに追加したいコンポーネントがすべて配置された回路図ドキュメントをアクティブにし、Design » Make Project Libraryを回路図エディタで選択します。 OK ボタンをクリックして確認します。
3.作成されると回路図用のライブラリエディタが起動し、ライブラリファイルがオープンされます。 回路図ファイルに配置されていたすべてのコンポーネントがライブラリファイルにコピーされます。 ライブラリには、Project_name.SCHLIBという名称が付けられ、そのプロジェクトファイル(Project_name.PRJPCB)と同じフォルダに保存されます。 ファイル名は、ProjectsパネルのLibraries\Schematic Library Documentsフォルダに表示されます。
4.そのまま保存するか、あるいはFile » Save Asで名称を変更し、回路図ライブラリを閉じます。

PCBライブラリの作成

Altium Designerで供給されているPCBライブラリは、Altium Designerがインストールされているディレクトリの\Library\PCB フォルダにデフォルトで格納されています。 また、回路図ライブラリを作成したのと同じ要領で、オープンしているPCBファイルからフットプリントライブラリを作成することができます。
1.PCBライブラリに追加したいフットプリントが含まれているPCBドキュメントをアクティブにし、Design » Make PCB Libraryを選択します。
2.作成されると、新しいPCBライブラリがPCBライブラリエディタで開きます。 PCBドキュメントに配置されていたすべてのフットプリントが、PCBライブラリファイルにコピーされます。 ライブラリには、PCBfilename.PcbLibという名称が付けられ、元のPCBドキュメントと同じフォルダに保存されます。 ファイル名は、Projectsパネルにフリードキュメントとして表示されます。
3. File » Save Asで新しいPCBライブラリの名称を変更し、閉じます。

ライブラリパッケージへソースライブラリを追加

1.ソースライブラリをライブラリパッケージへ追加するには、Project » Add Existing to Projectを選択するか、選択した .LibPkg ファイル上で右クリックし、Add Existing to Projectを選択します。 Choose Documents to Add to Project [Integrated_Libraryname.LibPkg] ダイアログが表示されます。

2.ライブラリパッケージに追加したい回路図ライブラリ (.schlib)を検索します。 回路図コンポーネントは、Component Propertiesダイアログで関連するモデルを検索し、必要な情報をすべて保存します。 従って、統合ライブラリには必要な情報がほとんど含まれることになります。
3. Openをクリックすると、追加されたライブラリが ProjectsパネルのSource Documentsとしてリスト表示されます。

ライブラリパッケージへモデルを追加

ライブラリパッケージには、回路図シンボルが含まれています。 次のステップでは、各シンボルに必要なモデルをリンクさせる方法を説明します。 これには、PCBフットプリント、シミュレーションモデル、伝送線路解析モデル、3Dモデルを含めることができます。
Altium Designerには、統合ライブラリパッケージを作成しているか、または回路図デザインで作業しているかどうかに関わらず、モデルを作成するための標準的なシステムが搭載されています。 Altium Designerでは、モデルを作成する3つの方法があります:

  • Installed Libraryリストにライブラリ/モデルをインストール
  • プロジェクトにライブラリ/モデルを追加
  • モデルに検索パスを定義

各方法にはそれぞれ利点がありますので、作業を実行するのに適した方法を選択してください。 異なるモデルで別のアプローチを取ることでも、作業効率が良くなります。 例えば、統合ライブラリパッケージを開いた時に、Projectsパネルにたくさんのシミュレーションモデルが表示されるより、PCBフットプリントライブラリを見たいかもしれません。 この場合は、シミュレーションモデルを保存するフォルダに検索パスを定義し、PCBフットプリントライブラリを統合ライブラリパッケージに追加します。

Installed libraryリストにライブラリ/モデルをインストール

LibrariesパネルのInstalledタブのInstalled Librariesリストに追加されたライブラリ、またはモデルファイルは、すべてのプロジェクトで利用でき、削除されるまでリストに残ります。
以下のような形式のライブラリファイルがサポートされています:

  • 統合ライブラリ (*.IntLib)
  • 回路図ライブラリ (*.SchLib)
  • データベースライブラリ (*.DBLib)
  • SVN データベースライブラリ (*.SVNDBLib)
  • フットプリントライブラリ (*.PcbLib)
  • Sim Model ファイル (*.Mdl)
  • Sim サブスクリプトファイル (*.Ckt)
  • PCB3D モデルライブラリ (*.PCB3DLib).

ライブラリをインストールする方法についての詳細は、ライブラリの追加と削除 のセクションを参照してください。

ライブラリパッケージへソースライブラリとしてモデルを追加

回路図ライブラリを追加するのと同じ方法で、モデルライブラリ、例えば、PCBライブラリをライブラリパッケージに追加します。
1. Project » Add Existing to Project を選択するか、選択した .LibPkgファイルの上で右クリックし、Add Existing to Projectを選択します。
2.ライブラリパッケージに追加したいモデルライブラリを検索します。
3. Openをクリックすると、追加されたライブラリが ProjectsパネルのSource Documentsとしてリスト表示されます。

モデルライブラリとファイルのパス名を設定

PCBフットプリント、SPICEモデル、伝送線路解析モデルがライブラリパッケージに追加されない場合、統合ライブラリの回路図シンボルは、Options for Integrated Libraryダイアログに設定したパス名を利用して、それらを参照します。 このパス名は、ライブラリパッケージプロジェクトファイル(.LibPkg)に保存されています。
1.統合ライブラリの回路図シンボルで使用したいPCBライブラリへのパス名を設定するには、Project » Project Optionsを選択するか、ProjectsパネルでLibrary Packageのファイル名を右クリックし、Project Optionsを選択します。 Options for Integrated LibraryダイアログのSearch Pathsタブをクリックします。

2. Search PathsタブのOrdered List of Search PathsセクションのAddボタンをクリックし、必要とするフットプリントやモデルの保存先をパス名として追加します。
3. ... ボタンをクリックして、Edit Search Pathダイアログで適切なフォルダを検索し、必要とするモデルライブラリを選択し、OKボタンをクリックします。 下記の例では、SIM models (.mdl) や sub-circuits (.ckt) が保存されているC:\MySimModels フォルダをパス名に追加しました。
4.検索パスで見つかったファイルを表示するには、Refresh Listをクリックします。OKをクリックしダイアログを閉じます。

5.モデルが正しいパスに保存されていることを確認するには、Options for Integrated LibraryダイアログのSearch PathsタブのRefresh Listをクリックします。
6.統合ライブラリをコンパイルした時に作成されるエラーや警告の種類を確認するには、Options for Integrated Libraryダイアログを開いて、Error Reportingタブをクリックします。

7.Violation Typeの隣のReport Modeをクリックし、ドロップダウンリストから他のモードを選択して、違反のレベルを変更することができます。 OKボタンをクリックし、プロジェクトオプションを保存し、ダイアログを閉じます。

統合ライブラリのコンパイル

ライブラリを追加し、必要に応じてパス名を設定すれば、統合ライブラリを作成するためにコンパイルを行います。
1. Project » Compile Integrated Libraryを選択するか、選択したLibrary Package (.LibPkg)ファイルの上で右クリックし、Compile Integrated Libraryを選択します。
2.ソースライブラリとモデルファイルが統合ライブラリにコンパイルされます。 コンパイラは、違反項目をチェックします。たとえば、消失したモデル、重複したピン等、Options for Integrated Libraryダイアログ (Project » Project Options)のError Checkingタブで設定した項目をチェックします。 コンパイル中に発生したエラーや警告は、Messagesパネルに表示されます。 Altium Designerの画面の下部にあるSystemボタンをクリックし、Messagesを選択してエラーや警告を表示させます。または、View » Workspace Panels » System » Messages を選択します。
3.ここでソースライブラリのエラー箇所を修正し、統合ライブラリを再コンパイルします。 詳細については、統合ライブラリの修正 を参照してください。
4.新規のIntegrated_Libraryname.IntLib が作成され、Options for Integrated Library ダイアログのOptionsタブで指定した出力フォルダに保存されます。 統合ライブラリは自動的に Librariesパネルのライブラリリストに追加され、使用することが可能です。

回路図、またはPCBから統合ライブラリを作成

回路図エディタでDesign » Create Integrated Libraryコマンドを選択して、プロジェクトのすべての回路図から統合ライブラリを作成することができます。 統合ライブラリ(Project_name.IntLib) が作成(コンパイル)され、ProjectsパネルのLibraries\Compiled Librariesフォルダに追加され、Librariesパネルにインストールされます。
PCBエディタからDesign » Create Integrated Libraryコマンドを実行することも可能です。

データベースライブラリから統合ライブラリを作成

Altium Designer は統合ライブラリを直接、データベースライブラリからコンパイルする機能を提供しています。バージョンコントロールされていないデータベースライブラリ(DBLib)、バージョンコントロールされたSVN データベースライブラリ(SVNDBLib)、どちらも可能です。 この段階では、まだ、CAD ライブラリアンはデータベース/バージョンコントロールライブラリを利用できます。設計者も普通に、再生成された統合ライブラリを利用し、そのまま「オフライン」で作業できます。
変換を行うには、Offline Integrated Library Maker Wizard を使います。 このウィザードは、アクティブな DBLib または SVNDBLib どちらかのドキュメントからアクセスします。Tools » Offline Integrated Library Maker コマンドを使用してください。
統合ライブラリへのこの変換プロセスは、データベースのテーブルをベースに実行されます。 データベースライブラリにリンクされたデータベースのうち、どのテーブルをプロセスの対称にするか、はまったく自由にできます。 別々の統合ライブラリがそれぞれのテーブル用に作成されます。
詳細は、AP0143 Database Library Migration Tools を参照してください。
データベースライブラリについての詳細は、AP0133 コンポーネントデータベースからの直接使用 、および、AP0145 Working with Version-Controlled Database Libraries を参照してください。

統合ライブラリの修正

統合ライブラリは、コンポーネントを配置するために使用されますが、直接編集することはできません。 統合ライブラリを変更したい場合は、まず、ソースライブラリを編集し、後からその変更を反映させるために統合ライブラリを再度、コンパイルします。 統合ライブラリを修正するには:
1.修正が必要な統合ライブラリのLibrary Packageファイル(.LIBPKG)を開きます。 *File » Openを選択して、Library Packageファイル、例えば、Integrated_Library1.LibPkg を選びます。Choose Document to Openダイアログで、Openをクリックします。
2. ProjectsパネルのSource Documentsリストにあるライブラリ名をダブルクリックし、変更したいソースライブラリファイル、例えば、libraryname.schlibを開きます。 ライブラリが回路図ライブラリエディタで開きます。
フットプリントを修正したい場合は、モデルを編集する前に、修正が必要なPCBライブラリに追加する必要があります。 これを実行するには、Projectsパネルで.LIBPKGのファイル名を右クリックし、Add Existing to Projectを選択します。または、LibrariesボタンをLibrariesパネルでクリックし、Projectタブで修正が必要なライブラリを選択、Add Libraryをクリックします。 File » Openを使用してモデルファイルを直接、開くこともできます。
コンポーネントやフットプリントを作成する方法についての詳細は、 TU0103 ライブラリコンポーネントの 作成 TU0103%20Creating%20Library%20Components.pdf を参照してください。
3.必要に応じて変更し、修正したライブラリを保存してファイルを閉じます。
4.統合ライブラリを再度、コンパイルします。Project » Compile Integrated Library(または、.LIBPKGのファイル名をProjects パネルで 右クリックして、Compile Integrated Libraryを選択)してください。 統合ライブラリは、再コンパイルされ、エラーがあれば、Messagesパネルにリスト表示されます。 修正された統合ライブラリは、Librariesパネルに追加され、使用することが可能です。

統合ライブラリの逆コンパイル

統合ライブラリは直接、編集できませんが、逆コンパイルして、元々のソースシンボルやモデルライブラリに戻すことができます。 方法は以下のとおりです:
1.修正する必要があるソースライブラリが保存されている統合ライブラリ(.IntLib)を開きます。 File » Openを選択し、Choose Document to Openダイアログで統合ライブラリを指定、Openをクリックします。
2.開こうとしている統合ライブラリを確認してください。これはソ-スライブラリを抽出するためです。ライブラリをインストールするだけではありません。 Extract Sourcesをクリックします。 ソース回路図とモデルライブラリが作成され、Integrated_librarynameという名の新しいフォルダ(統合ライブラリを保存するフォルダ)に保存されます。
Library Package (integrated_libraryname.LibPkg)も作成され、ソース回路図ライブラリが抽出されます。これらは、Projectsパネルにリスト表示されます。 PCBライブラリ(.PcbLib)も同様に作成され、Library Packageフォルダに保存されますが、Projectsパネルに、自動的には追加されません。 Options for Integrated Libraryダイアログ(Project » Project Options)のSearch Pathsタブのパス名は、フットプリントやモデルファイルを必要とする時に回路図コンポーネントが検索する場所を示します。
3.ソースライブラリに必要な変更を行い、File » Saveを選択してファイルを保存し、閉じます。
4.Library Packageファイル (.LIBPKG)をProjectsパネルで選択し、Project » Compile Integrated Libraryを選択します。 統合ライブラリは、再コンパイルされ、エラーがあれば、Messagesパネルにリスト表示されます。 修正した統合ライブラリは、Librariesパネルに追加され、使用することが可能です。
5.Library Packageを閉じて、ソースライブラリと同じフォルダに保存します。

You are reporting an issue with the following selected text and/or image within the active document: