Ibis Model Implementation エディタ

Altium Designer には、Signal Integrity 解析を実行する時の IBIS モデル(改善された IC ピンのモデル)を使用する機能がありました。しかし、回路図上にある IC コンポーネントの SI を定義する時、これを使用するには、常にそれらを Altium Designer の Signal Integrity モデルフォーマットへインポートする必要がありました。Signal Integrity シミュレーション用に IBIS モデルが必要で、Altium Designer のモデルフォーマットを使用できないサードパーティツールをサポートするために、Altium Designer 14.0 では IBIS モデル implementation エディタが導入されました。

IBIS Model エディタへアクセス

このモデルタイプ(モデルは、回路図コンポーネントに定義できます)を定義するための implementation エディタは、以下からアクセスできます:

  • Sch Library パネルの Models 領域から。
  • Schematic Library Editor ワークスペースの Models 領域から。
  • Model Manager ダイアログ(Schematic Library エディタでの)内から。
  • Properties for Schematic Component ダイアログの Models 領域から。

それぞれの場合、Add をクリックしてメニューから IBIS Model を選択します。IBIS Model ダイアログが表示されます。

IBIS Model ダイアログを使用して、IBIS implementation モデルを回路図コンポーネントへ追加。

IBIS モデルリンクはいくつでも回路図コンポーネントに定義できますが、アクティブにできるのは 1 つのモデルのみです。

IBIS モデルのモデルリンクを定義する方法は PCB 2D/3D コンポーネントモデルと同様で、以下の項目で説明します。

IBIS Model

モデルの名称(.ibs ファイル内に表示されていて、モデルがリンクする名称です。この領域の implementation が何を表すか記述しています)を指定します。

あるいは、その名称が定かでない場合、Browse ボタンを使用して Browse Libraries ダイアログを表示します。このダイアログを使用して、Available Libraries (Project ライブラリ、Installed ライブラリ、指定した search path から見つかったライブラリ) から IBIS モデルファイルを閲覧して指定します。必要なモデルファイルが現在の Available Libraries に無い場合、このダイアログの Find 機能を使用します。

モデルの名称を直接、または閲覧して指定。

IBIS ファイルを閲覧する時、Name のドロップダウンに全てのモデルが表示されます(そのファイル内で定義した名称で)。必要なモデルを選択します。

回路図コンポーネントピンを IBIS モデルピンへマッピングするには、Model Map ダイアログ(Pin Map ボタンをクリックして表示します)で定義します。

Model Map ダイアログで、コンポーネントピンとモデルピンのマッピングを確認。

IBIS ファイルの検索

モデル名が定義されていれば、IBIS Model ダイアログのこの領域で、ソフトウェアがモデルを探す方法を指定するオプションを利用できます:

  • Any – モデルを探すために、全ての Available Libraries (project ライブラリ、installed ライブラリ、定義した search path から見つかったライブラリ) が使用されます。
  • File name – モデルがあるフルファイル名 (例えば、ThisFile.ibs) を入力します。モデルを探すために、全ての Available Libraries が使用されます。ここで見つからない場合、デフォルト ライブラリパス(Preferences ダイアログの System – Default Locations ページにある Library Path 欄)が検索されます。
  • File path – ファイルのフルパス/名称を入力します。Choose ボタンをクリックしファイルを指定します。このオプションは、明確(ファイルがそのディレクトリ内に残っている場合!)なため常にモデルを見つけます。
  • Integrated/Database Library – 配置後、コンポーネントを統合ライブラリ、またはデータベースライブラリから配置した場合、モデルはそのライブラリから直接、得られます(ライブラリが Available Libraries にある場合)。

モデルを見つけた場合、モデルを見つけた場所が表示されます。

IBIS モデルを見つける方法を指定。

ピンモデル

ダイアログのこの領域では、IBIS モデルに定義したピンモデルのリスト(表示のみ)が表示されます。しかし、デフォルトの Typical Case から Strong Case、または Weak CaseModel Type を変更できます。

IBIS モデルのピンモデル。

Model Selectors

ダイアログの Model Selectors 領域では、IBIS モデルに model selectors が含まれている場合、それが表示されます。これにより、どのモデルを使用するか(例えば、ピンに異なる電圧レベルのモデルがある; 3.3V, 5V 等)選択できます。

model selectors がある IBIS モデルの例。
You are reporting an issue with the following selected text and/or image within the active document: