自動のネックダウン

基板を設計するのに費やす時間のほとんどは、配線作業です。これをより効率的に行うために、Altium Designer 14.3 では、トラックを配置している時に配線に関するルールに基づいて自動で切り換えできます。ルームに基づいた配線幅のデザインルールを定義して、ルーム内に配線する時、またはルーム内から配線を引き出す時、配線を自動で縮小、拡張できます。

自動で配線を Necking

Width Constraint デザインルールでルームをスコープに設定していて、ルーム内に配線する時、またはルーム内から配線を引き出す時、配線を自動で neck するように設定できます。以下の動画は、ルーム内にある BGA から配線を引き出したり、BGA へ配線する状態を示します。

 

トラックセグメントがルームの境界へ到達した時、Width ルールに従ってトラック幅が変わります

ルームベースの配線ルールを定義

ルームベースの配線ルールでは、最初に placement room を定義しておく必要があります。placement room はデザインルールです。そのルールを作成し、デザインルールダイアログからルームを定義できますが、逆の手順の方がより効率的です。インタラクティブにルームを作成しデザインルールを作成できます。

Room ルールの作成

Design » Rooms サブメニューには、ルームを定義するコマンドがあります。

ルームは、コンポーネントを配置する場所や、その領域内でどのルールを適用させるかコントロールするために役立つ機能です。

選択したコンポーネントに対してルームを作成すると、以下のようになります:

  1. 選択したコンポーネントの Component Class が作成されます。クラス (Design » Classes) を確認し、必要に応じて Component Class Name を更新します。
  2. Placement Room Definition デザインルールが作成されます。このルールのスコープは、ステップ 1 で作成した Component Class が設定されます。Component Class 名を変更した場合、ルールスコープ (Full Query) を更新する必要があります。
  3. Placement Room Definition デザインルールの名称は、自動で設定されます。必要に応じて、名称を更新しその名称を記録しておいてください。その Name が、他のデザインルールでルームを参照するためです。
  4. 必要に応じて、ルームのサイズを変更します。これを行うには、ルームをクリックしてから頂点をクリックし、そのまま移動します。頂点をクリックした後、移動し、Shift を押しながら移動すると左右対称にサイズを変更できます。

この例では、ルールのスコープをコンポーネントクラスではなく、特定の BGAフットプリント ('BGA50P18X18-180') にしています。

 

Placement Room Definition デザインルールでは、通常、1 つ、または複数のコンポーネントをスコープにします。このルールを使用して、ルームで定義した領域内で配線をコントロールする場合、特定のコンポーネ ントをスコープにする必要はありません。例えば、ルールのスコープ (Full Query) を All に設定できます。この利点は(ルーム内でコンポーネントをターゲットにする)、コンポーネントを移動する必要がある場合、Design » Rooms » Move Room コマンドを使用して、ルームとコンポーネントを一緒に移動できると言うことです。

ルームベースの配線ルールを作成

ルームを定義してあれば、ルームに関する routing width ルールを定義できます。下図は、Routing Width ルール(配線が Room_BGA と言う名称のルームへ到達した時、配線幅を 0.075mm にするスコープを設定)の例を示します。Altium Designer 14.3 では、インタラクティブ配線エンジンが改善され、自動で現在のトラックセグメントを終了し、ルームの境界で新しいセグメントが作成されます。

ルーム Room_BGA 内で全てのネットの配線幅が 0.075mm になるようスコープを設定した Routing Width デザインルール。このルールは、ツリーの最初に表示される(最も優先度が高い routing width ルールを示します)ことに注意してください。

 

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