Modified by Admin on Aug 23, 2019
今まで、より複雑な基板で、労力となる様々なオブジェクト間の厳密なクリアランス制約が必要でした。このような扱いにくいクリアランスルールは、時々、目的の結果となるように優先して設定する必要があります。また、PADS のような他のツールからデザインルールをインポートする時、数少ない定義したクリアランスルールが多数のルールに変換されました。これを考慮して、Altium Designer 14.3 では '最小クリアランスマトリクス' の形式で、Electrical Clearance ルールの refactoring を導入しました。
デザイン内のオブジェクト間のクリアランスを微調整するには、マトリクスを使用します。ルールスコープと組み合わせて、厳密なクリアランス要件に合うよう正確なルールを構築できます。
Electrical Clearance ルールに
新しい PCB ドキュメントのデフォルトのクリアランスルール値（オブジェクト対オブジェクトの全ての組み合わせに関するクリアランス値）は、10mil です。新しいクリアランスルールを作成した時、マトリクスには、最も低い優先度のクリアランスルールに定義した値が反映されます。
マトリクス内のクリアランス値は、以下の方法で定義できます:
1 つのセルを編集 - 特定のオブジェクトの組み合わせに関する最小クリアランスを変更します。セルをクリックして編集します。 複数のセルを編集 - 複数のオブジェクトの組み合わせに関する最小クリアランスを変更します:複数のセルを選択するには、Ctrl +クリック、Shift +クリックを使用、またはクリックしたままドラッグします。 行で隣接する複数のセルを選択するには、Shift +クリックを使用、またはクリックしたままドラッグします。 行と列で隣接する複数のセルを選択するには、クリックしたままドラッグします。 行の全てのセルを素早く選択するには、行のヘッダをクリックします。 欄の全てのセルを素早く選択するには、欄のヘッダをクリックします。
1 つのクリアランス値を全てのオブジェクトの組み合わせに設定するには、Minimum Clearance 制約の値を設定します。Enter を押すと、この値はマトリクスの全てのセルへ反映されます。あるいは、マトリクスの左上にあるブランクのグレーのセルをクリックします。または、ショートカット Ctrl+A を使用します。これにより、マトリクス内の全てのセルが選択され、新しく値を入力できます。
セル（1つのセル、または複数のセル）を選択してから現在の値を変更するには、新しい値を入力します。新しく入力した値を反映するには、他のセルをクリックするか Enter を押します。選択されているセルは、新しい値に更新されます。
複数のセルを編集した例。
オブジェクトの組み合わせに異なるクリアランス値を入力した時、Minimum Clearance 制約は N/A（1 つのクリアランス値では基板に適用されていないことを示す）に変わります。
ルールの概要として、Attributes 欄に、同じ最小クリアランス値がマトリクスの全てのオブジェクトの組み合わせに使用されている（Clearance = <value> の形式で表示）か、またはいくつかのオブジェクトの組み合わせが特定のクリアランスに変更されている（Generic clearance = <value>, and <x> value(s) for objects の形式で表示）かどうか表示されます。
変更されている場合、概要の Generic Clearance には、クリアランス マトリクスで最も多く使用されている値が表示されます。
クリアランス値が混在するマトリクスが含まれていることを示す、ルール概要ページの Attributes 欄。
最小クリアランス マトリクスは、指定した接続チェック方法 (Different Nets Only, Same Net Only, Any Net 等) に関係無く適用されます。同じネットのオブジェクト間に別のクリアランスが必要な場合、異なるネットのオブジェクト用に定義したルールとは別にクリアラン スルールを定義する必要があります。
適用できるクリアランス マトリクスは、ルールスコープに依存します。例えば、ALL-ALL のスコープの場合、マトリクス内の全てのセルを適用できます（すなわち、全てのオブジェクトの組み合わせ）。しかし、スコープを IsVia-IsTrack に設定した場合、Via-Track オブジェクトの組み合わせの 1 つのセルのみ適用できます。他のセルは使用されません。
