拡張された 'Flipped On Layer' プロパティ
Altium Designer 14 は、埋め込みディスクリート コンポーネントを対応しました。集積回路の下に直接、ディスクリートコンポーネントを埋め込むことで、より短い信号長、抵抗や寄生インダクタンスの減少、ノイズや EMI の低減、回路信号の信頼性向上が可能です。これらの改善により、より高速な信号や、高い帯域幅に対応し、より小さく信頼性のある製品を設計できます。製造プロセスやテクノロジーに関する改善と合わせて、製品サイズの縮小化や、製造、ボードレベル実装コストの低減も可能です。
回路基板の内層にディスクリートコンポーネントを埋め込む時、埋め込みコンポーネントの方向(上、または下)は、Layer Stack Manager ダイアログの Orientation で定義します。必要な場合、これは、Component properties ダイアログの Flipped on Layer オプションを有効にして、個々のコンポーネントに対して無視できます。今まで、これは、Component properties ダイアログでのみ設定できました。これは、埋め込みコンポーネントが少ない場合、それほど苦ではありませんでしたが、多い場合、労力となりました。
Inspector、List、FSO の対応
Altium Designer 14.3 では、このプロパティを設定できる箇所が拡張されました。PCB Inspector パネル、PCB List パネル、Find Similar Objects ダイアログで Flipped On Layer プロパティを設定できます。
クエリ言語の対応
Flipped On Layer プロパティをクエリ言語で使用する機能を追加し、論理フィルタクエリで Boolean ComponentFlippedOnLayer キーワードを使用できます。
このキーワードは、Flipped On Layer プロパティに従うコンポーネントを示します。以下はその例です:
- IsComponent And ComponentFlippedOnLayer
True Flipped On Layer プロパティである全てのコンポーネントを示します。
- IsComponent And ComponentFlippedOnLayer = True
True Flipped On Layer プロパティである全てのコンポーネントを示します。
- IsComponent And Not ComponentFlippedOnLayer
True Flipped On Layer プロパティでない全てのコンポーネントを示します。
- IsComponent And ComponentFlippedOnLayer = False
True Flipped On Layer プロパティでない全てのコンポーネントを示します。
スクリプトの対応
Flipped On Layer プロパティをスクリプト領域で使用する機能を追加し、Boolean FlippedOnLayer プロパティを Component interface (IPCB_Component.FlippedOnLayer) に追加しました。