改善されたジャンパ機能

2 つのパッド間に曲線の接続線があるジャンパの表現に注意してください。図で、ジャンパ接続線は異なる色で表示(ネットに割り当てた色が反映されています)されています。

ジャンパによって、片面で配線できます。

どのようにジャンパを定義しますか?

ジャンパとして働かすには、以下を行う必要があります:

  • コンポーネントの Type を Jumper に設定します。
  • ジャンパ コンポーネントの両方のパッドの Jumper ID を同じ(ゼロ以外)に設定します。

コンポーネント Type と JumperID プロパティを設定したら、コンポーネントはジャンパとして働きます。

ジャンパを使用する方法

まだ、ジャンパとして働いていません。この段階では、自動でネットは反映されません。ワークスペースでジャンパを配置後、Pad ダイアログで手動で 1 つのパッドの Net 属性を設定する必要があります。コンポーネントをジャンパとして定義した場合、他のパッドは自動で同じ Net 名が反映されることに注意してください。

ジャンパの表示をコントロール

View メニューに、新しい Jumpers サブメニュー(ジャンパ コンポーネントの表示をコントロールできます)が含まれています。また、Netlist ポップアップメニュー(ショートカット N)にもサブメニューがあります。

ショートカット N で表示されるメニューに、ジャンパ接続線の表示をコントロールするオプションが含まれています。

新しいクエリキーワード IsJumperComponent が、フィルタやルール定義に追加されました。

ジャンパと Bill of Materials

ジャンパは、一般的に正しい長さに曲げられ、スズめっきされた銅箔のワイヤです。それは、BOM に必要なことを意味します。これを対応するために、ジャンパは回路図に含めることもできます。Synchronizer と Report エンジンは、ジャンパを同期させるために以下のように動作します:

  • コンポーネント自体、同期します
  • ジャンパピンのネットプロパティは、同期しません
  • ジャンパは、BOM に含まれます

推奨するジャンパの作業フロー

以下の説明は、ジャンパ コンポーネントを使用するための 1 つの方法です。この作業フローは、回路図から始めますが、PCB へ直接、ジャンパ フットプリントを配置して始めることもできます。回路図から始める主な理由は、デザインを PCB ワークスペースへ移行する時、フットプリントに正しくジャンパのコンポーネント Type が反映されると言うことです。PCB ライブラリから PCB ワークスペースへ直接、ジャンパ フットプリントを配置した場合、コンポーネント Type はデフォルトで Standard に設定されます。そのため、手動でこれを設定する必要があります。

PCB ライブラリでジャンパ フットプリントを作成

各長さのジャンパ フットプリントを作成します。一般的に、ジャンパは事前に定義されている長さ(例えば、0.1 inch (100 mils) ごとに長くする)で作成します。

上記のように、ジャンパを作成するには、以下の 2 つの条件があります。

  • ジャンパの両方のパッドは、Jumper ID を同じ値(ゼロ以外の値)に設定する必要があります。ボードデザインで使用されている全てのジャンパ フットプリントのパッドが、同じ Jumper ID の値であるかどうかは問題でないことに注意してください。
  • ジャンパ コンポーネントは、TypeJumper に設定する必要があります。この設定は、フットプリントを PCB ワークスペースに配置したら行える(PCB ライブラリエディタで設定できません)ことに注意してください。

下図は、PCB ライブラリエディタでのジャンパを示します。両方のパッドとも Jumper ID = 1 です。

長さ 200 mil ジャンパ フットプリント。

回路図ジャンパ コンポーネントの作成

回路図側で、以下のいずれかの方法でジャンパを作成できます:

  1. 1つのジャンパ コンポーネントを作成します。それから、異なる長さのジャンパ フットプリントを追加します。
  2. 異なる長さのジャンパ フットプリント用に個々にジャンパ コンポーネントを作成します。

最初に、この作業フローを使用します。

作成されたシンボル(フットプリントを追加、Type を Jumper に設定、Default Designator や Description を定義)。

シンボルを作成したら、以下を行います:

  1. default Designator を設定します。この例では、JU? です。
  2. Component TypeJumper に設定します。
  3. 上図のように、ジャンパ フットプリントを Models リストに追加します。
  4. Description やコンポーネント Parameters のような、その他のコンポーネント プロパティを定義します。

ジャンパを回路図へ配置

ジャンパを作成したら、回路図へ配置できます。この段階では、ジャンパがいくつ必要かわからないと思いますが、余っても容易に削除できるので、多めに配置するのが良いと思われます。BOM に反映するために、ジャンパは回路図上に配置されている(回路へ接続する必要はありません)ことを確認してください。そのため、ネジのような BOM のみに必要なものや、それらのジャンパは、同じ回路図シート上に配置する必要があります。

回路図シートに配置したジャンパ。この画像は、全てのジャンパを配置した後の状態です。

Design » Update PCB を実行した時、ジャンパが PCB ワークスペース(基板外形の右)に配置されます。 

PCB でのジャンパの配置と配線

下図は、ほとんど配線が完了した PCB を示します(コネクションラインが残っている箇所は、配線が完了していないことを示します)。また、基板の右に、配置されていないジャンパ コンポーネントがあります。

この基板はほとんど配線されていますが、未配線箇所としてコネクションラインが残っています。

これらのコネクションの箇所は配線できません(この基板は片面基板で、配線できる経路が無いため)。これを解決するために、ジャンパ コンポーネントを使用します。

ジャンパで接続するには、以下を行います:

  1. ジャンパ コンポーネントを基板上に移動します。長さが足らない場合、ジャンパを移動中に Tab を押すか、またはジャンパを配置してからダブルクリックし Component ダイアログを開きます。
  2. Component ダイアログの Footprint Name 欄で、フットプリント名を入力するか、または ボタンをクリックしフットプリントを選択します。
  3. BOM でジャンパを容易に識別するために、Component ダイアログの Comment 欄に適切な文字を入力します。下図は、フットプリント名(ジャンパがどれぐらいの長さかを示しています)をコピーし Comment 欄へペーストした状態です。
  4. ジャンパを目的の位置へ配置します。
  5. パッドをダブルクリックし、Net のドロップダウンリストからネット名を選択します。ジャンパのその他のパッドは、自動で同じネット名が割り当てられます。
  6. 全てのジャンパを配置したら、基板の横にある使用しないジャンパを削除します。
  7. Design » Update Schematic コマンドを実行し、フットプリントとコメントの変更を回路図へ戻します。
  8. 最後のステップは、使用しないジャンパ コンポーネントを回路図から削除することです。これは、回路図シートへ切り換えて、Design » Update PCB コマンドを実行して、確認できます。ECO ダイアログに、回路図の余分なコンポーネントが表示されます(デジグネータに注意してください)。ECO ダイアログをClose します。それから、回路図にある不要なジャンパを削除します。回路図シートでのジャンパの例は、このアーティクルの最初の画像で示されています。

動画は、ジャンパ コンポーネントを配置し設定しているプロセスを示します。

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