レイヤ構成管理の改善

Altium Designer 17.0 では、保存したレイヤ構成情報を PCB へ読み込む方法を改善しました。一面のレイヤ構成を、読み込んだレイヤ構成と交換するのではなく、レイヤを追加する方法をコントロールできます(2 つのレイヤ構成を統合する)。

また、Altium Vault へ接続する場合、vault で管理された item としてレイヤ構成を保存したり、vault からレイヤ構成を読み込む機能があります。また、拡張機能で、環境設定管理を使用している場合(Altium Vault の Team Configuration Center サービスから)、このシステムから、レイヤ構成の使用方法を管理できます(vault に保存した特定のレイヤ構成 Item を使用したり、定義した権限で共有できます)。

 

インポートする時、マスターのレイヤ構成のみ考慮されることに注意してください。

レイヤ構成の保存

Layer Stack Manager ダイアログの左上にあるSave ボタンをクリックして、レイヤ構成を保存する場所を選択できます:

  • Save to File - レイヤ構成を Stack-up ファイル (*.stackup) へ保存します。
  • Save to Vault - レイヤ構成データを Altium Vault にある Layerstack Item のレビジョンへ保存します。


新しい save コマンドで、レイヤ構成データを保存する場所を選択できます。


Altium Vault にリリースした Layerstack Item の例。

レイヤ構成の読み込み

逆に、Layer Stack Manager ダイアログの左上の Load ボタンをクリックして、レイヤ構成を読み込む場所を選択できます:

  • Load from File - Stack-up ファイル (*.stackup) に保存されているレイヤ構成を読み込みます。
  • Load from Vault - 接続した Altium Vault にある Layerstack Item のレビジョンからレイヤ構成データを読み込みます。

 

Load ボタンのメニューには、利用できる(共有された)Altium Vault(現在、サインインしている)の Layerstack Item が表示されます。

 


新しい load コマンドで、レイヤ構成データを読み込む場所を選択できます。

レイヤ構成の統合

レイヤ構成データを読み込む時(.stackup ファイル、または vault にある Layerstack Item から)、Merge Layer Stacks ダイアログが表示されます。既存のレイヤ構成と、読み込むレイヤ構成をコントロールして、基板に使用する最終的なレイヤ構成にするには、このダイアログを使用します。


インポートしたレイヤ構成をどのように使用するかコントロールできます。

New Layer 欄は、読み込む/インポートするレイヤ構成と同じです。Old Layer 欄は、既存、現在の基板のレイヤ構成と同じです。Used 欄は、現在、プリミティブが配置されているレイヤを示します。インポートする(チェックを入れます)、またはインポートしない(チェックを外します)レイヤを指定するには、Create 欄を使用します。

Action 欄には、以下のように、レイヤに何が行われるかの詳細が表示されます:

  • Move Primitives - 読み込むレイヤを使用し、現在のレイヤにある既存のプリミティブは、そのレイヤに移動されます。
  • Add - 現在のレイヤ構成に無いレイヤを追加します。
  • Skip - 現在のレイヤ構成に無いレイヤを追加しません。
  • Skip & Delete - 現在のレイヤ構成に、そのレイヤがあるが必要無い。ファイル/vault item から、そのレイヤをインポートしません。そして、レイヤ構成から、そのレイヤを削除します。

ダイアログのデフォルトの状態は、以下の通りです:

  • 既存のレイヤ(基板の現在のレイヤ構成で使用しているレイヤ)をマップします。
  • 新しいレイヤ(読み込むレイヤ構成にある)を追加します。
  • 現在、基板に使用されている全てのレイヤを追加します(すなわち、それらのレイヤ上に配置されているプリミティブが含まれます)。

新しいレイヤ構成を読み込んでも、現在のレイヤ構成にあるレイヤを維持できます(自動で削除されません)。更に、プリミティブは、削除されず、新しく作成されたレイヤへ移動されます。また、レイヤの作成を無効にして、プリミティブがある既存のレイヤを使用する場合、警告が表示され、確認するよう促されます。

メカニカルレイヤは、信号層へマップできません!

レイヤの順番は、Layer Stack Manager ダイアログに表示されている順番通りになります。

 

グリッドは、グループ化、ソート、フィルタリングできます。更に、Create 欄は、右クリックメニューを使用して、素早く設定できます。

 

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