ライセンスサーバのセットアップ

このガイドでは、Altium Designerのフローティングライセンスのインストールと設定について概要を説明します。

GuideGU0103 (v2.5) February 28, 2008

ライセンスサーバのセットアップガイド

フローティングライセンスを使用することで、複数のAltium Designerを同一のネットワーク上で操作できます。ネットワークの定義と範囲については、エンドユーザライセンス使用許諾契約書(EULA: Altium End User License Agreement) を参照してください。
社内のネットワークにAltium Designerのフローティングライセンスをインストールするには、最初にフローティングライセンスのサーバをインストール、設定し、次に各エンドユーザのコンピュータ (クライアント) にAltium Designer製品をインストールしてください。
フローティングライセンスサーバのソフトウェアには、Customer Numberと8文字のActivation Codeの2種類のコードが付属します。このコードは大切に保管してください。 ライセンスサーバをインストールする場合やアルティウムの担当者に連絡する場合には、これらのコードが必要になります。

フローティングライセンスサーバのインストールとセットアップ

ソフトウェアのインストール

ライセンスサーバのインストールは、個別に行います。これは、ウィンドウズのサービスとしてコンピュータにインストールされます。インストール用の関連セットアップウィザードを実行するには、CD/DVDを挿入すると自動的に表示されるAltium Designer製品用のインストールウィザードを一旦終了させ、CD/DVD内の\Floating License Setup\SetupフォルダのSetup.exeをクリックします。Altium Designer Floating License Server Setupウィザードが表示されます (図1)。ウィザードの各ページの指示に従って、ライセンスサーバをインストールしてください。


図1. Altium Designer フローティングライセンスサーバセットアップウィザード

フローティングライセンスサーバの終了と開始

フローティングライセンスサーバは、ウィンドウズのサービスとしてコンピュータにインストールされます。インストールが終了すると、ソフトウェア (サービス) が実行され、ウィンドウズのシステムトレイに アイコンが表示されます。

本書の最後の「Windows VistaまたはWindows 2003 ServerでのAltium Designer Floating License Serverアイコンの問題の解決」のセクションを参照してください。

このサービスを一時停止、停止、終了するには、このアイコンを右クリックして表示されるメニューから選択します。サービスを再開するには、ウィンドウズのコントロールパネル内の管理ツールエントリをダブクリックし、次にサービスエントリをダブルクリックすると、サービスコンソールが表示されます (図2)。Altium Designer Floating License Serverを探してクリックすると、サービスの停止、一時停止、再起動が操作できます。


図2. サービスコンソールのコントロールへのアクセス

初期設定

フローティングライセンスサーバの設定は、Licensingダイアログ (図3) で行います。このダイアログを表示するには、ウィンドウズのシステムトレイの アイコンをダブルクリックするか、アイコンを右クリックし表示するポップアップメニューからSettingsを選択します。


図3. Licensingダイアログ - フローティングライセンスサーバの設定のコントロール

Primary Serverオプションを選択した状態 (デフォルト) でSetupボタンをクリックすると、Primary Server Setupダイアログ (図4) が表示されます。


図4. プライマリサーバのセットアップ

Port Numberにポート番号 (不明の場合は、変更無し) を入力してください。Secondary Serverは後で設定することができます。OKをクリックしてダイアログを閉じ、操作を先に進めます。

フローティングライセンスサーバのライセンス認証


図5. ソフトウェアの認証

フローティングサーバを設定するには、まず、有効なFloating Licenseファイルを追加する必要があります。このFloating Licenseファイルを入手するには、事前にソフトウェアのライセンス認証を行う必要があります。これを行うには、Licensingダイアログの左下のActivateボタンをクリックしてください。 Floating License Activationダイアログが表示されます (図5)。

ライセンス認証は、インターネット経由で直接行うか、電子メールを利用して行うことができます。ライセンス認証の処理中に、お使いのコンピュータのハードウェアに関する情報が収集されます。この情報は、常に暗号化された状態で行われ、プライバシーは守られます。

インターネット経由のライセンス認証

Floating License Activationダイアログ内でInternet Browserオプションを選択した状態でOKをクリックすると、デフォルトのウェブブラウザが開き、Altium's License Activation Wizard (図6) が表示されます。


図6. インターネット経由によるライセンス認証

ウィザードの各ページの指示に従ってソフトウェアのライセンス認証を受け、ライセンスファイルを入手してください。

ウィザードページではActivation CodeCustomer Numberを入力してください。Customer numberは、ソフトウェアの請求書の上の方に記載されています。Activation Codeは、ソフトウェアパッケージに添付されています。Retrieve Licenseボタンをクリックしてください。

Retrieved License DetailsセクションとPlease Enter the email address to receive the license fileセクションが表示されます。自分の電子メール・アドレスを入力し、Activate Licenseボタンをクリックしてください。正しく認証された場合は、ここで指定した電子メール宛てに、ライセンスファイルが添付された電子メールが送信されます (図7)。


図7. 正しく認証された後、ライセンスファイルが添付された電子メールが送信されます

電子メールによる認証


図8. 電子メールによるライセンス認証

サーバがインターネットに直接アクセスしなくても、電子メールを使用して認証を受けることができます。

Floating License ActivationダイアログでE-mailオプションを選択した状態でOKをクリックすると、E-mail Activationダイアログ (図8) が表示されます。
ダイアログのそれぞれのフィールドにCustomer numberActivation Codeを入力します。Customer numberは、ソフトウェアの請求書の上の方に記載されています。Activation Codeは、ソフトウェアパッケージに添付されています。

OKをクリックすると、お使いのコンピュータのハードウェアに関する詳細が記録されたテキストファイルが、暗号化された形式で作成されるので、表示されたダイアログで、保存する場所とファイル名を入力して保存します。このファイルを添付した電子メールをactivation@altium.com宛に送信してください。
ファイルは自動的に処理され、ライセンス認証が成功すると、ライセンスファイルが添付された電子メールがただちに返信されます。

ライセンスの追加

ソフトウェアが認証され、フローティング・ライセンス・ファイルを入手したら、次はそのライセンスファイルを追加する必要があります。 この操作は、基本的にはライセンスファイルの保存場所の指定です。 この操作を終えると、ソフトウェアの有効化プロセスは完了します。

ライセンス認証の後に受信した電子メールに添付されたライセンス・ファイルを、Floating License Serverソフトウェアをインストールした場所と同じ場所に保存した場合は、Openダイアログを初めて表示した時に、この場所が自動的にチェックされます。ライセンスを追加するには、LicensingダイアログのAdd Licenseボタンをクリックします。Openダイアログが表示されますので、ライセンス認証で受信したAltium License File (*.alf) の保存場所を参照して開くことができます。

必要なライセンスファイルを見つけたら、Openボタンをクリックしてファイルを開き、ダイアログを閉じます。フローティング・ライセンスは、LicensingダイアログのLicense Usageエリアに追加されています。製品の名前とパスの他に、ライセンスのユーザ数 (User Count)、有効期限 (Expiry Date)、状態 (Status) も合わせて表示されます (図9)。

ユーザを追加やグループの設定を変更した場合は、フローティング・ライセンス・サーバを終了し、再起動することをお勧めします。


図9. サーバに追加されたフローティング・ライセンス

ライセンスの削除

サーバに追加したフローティングライセンスを削除する場合は、LicensingダイアログのLicense Usageエリアにあるライセンスを選択し、Delete Licenseボタンをクリックします。

ユーザの設定

ユーザの追加、グループの作成、ユーザのグループへの割り当てなど、フローティングライセンスサーバのすべての設定はSecurity ダイアログ (図10) で行います。
この設定は、ライセンス単位で行います。LicensingダイアログのLicense Usageエリアでライセンスのエントリを選択し、Configureボタンをクリックして各ライセンスを順に設定できます。 このボタンは、有効なライセンスファイルを追加するまで使用できません。


図10. フローティングライセンスサーバの設定

デフォルトで作成されているのは、All Usersと呼ばれる1つのグループのみです。ユーザ名には、ワイルドカード文字 が設定されおり、ネットワーク上のすべてのユーザがこのグループの有効なメンバーであることを示しています。ユーザのアクセス権やユーザグループの割り当てを行う場合は、このデフォルトのユーザは削除してください。

新規ユーザの追加

「ユーザ」は、ネットワーク上のコンピュータの名前です。ユーザを追加するためのダイアログでは、マニュアルと検索の2つの方法で追加することができます。

マニュアルでの新規ユーザの追加

ユーザを直接追加する方法です。Securityダイアログの右側の領域で右クリックし、表示されるポップアップメニューからAdd New Userを選択します。Add Userダイアログが表示されますので、追加するユーザ名 (コンピュータ名) を直接入力することができます。
特定のグループがすでに定義され (「グループの作成」を参照) 、Add Userダイアログを表示する前にSecurityでグループが選択されている場合を除き、新規ユーザはAll Usersセクションに追加されます。


図11. 新規ユーザのマニュアルでの追加


図12. ネットワーク上のユーザの検索

各新規ユーザは、個々の行エントリとして表示され、現在設定しているフローティングライセンスの列の下に空のチェックボックスが表示されます。このチェックボックスは、ユーザが使用可能なライセンスがあるかどうか、モニタやレポートするときに使います。


図13. サーバに定義されているグループとユーザのリスト表示

検索での新規ユーザの追加

Securityダイアログの左側のエリアには、検出されたすべてのローカルエリアネットワークが表示されます (図13)。目的のユーザが接続しているネットワークを展開して、特定のコンピュータ名を検索します。ユーザが検索できたら、ダイアログの右側にあるグループ (すでに定義されている場合) またはAll Usersセクションに、ドラッグ&ドロップします。
複数の新規ユーザを一括して割り当てるときは、標準の複数選択機能 (Ctrl + クリック、Shift + クリック) を使用できます。

グループの作成


図14. 新規グループの定義

オプション機能として、ユーザをグループに分けることができます。これにより、ライセンス全体のプールを小分けにすることができます。通常この機能は、複数の部署でソフトウェアを使用する場合に、各部署でのライセンス数を適切な数に保ちたい場合などに使用します。また、特定のユーザをグループに割り当てて、そのグループにユーザと同数のライセンスを割り当てることで、そのグループのユーザが常にソフトウェアを使用できるようにすることもできます。

新規のグループを作成するには、Securityダイアログの右側で右クリックして、表示されるメニューからAdd Groupを選択します。表示されたAdd Groupダイアログで新しいグループの名前を定義できます (図14)。

グループへのユーザの割り当て

次のいずれかの方法でユーザをグループに割り当てることができます。

  • Securityダイアログの右側のグループエントリで右クリックし、表示されるメニューからAdd New Userを選択します。
  • Securityダイアログの左側のエリアで目的のユーザを検索し、ダイアログ右側のグループ名エントリにドラッグ&ドロップします。
  • All Usersセクションまたは別のグループから目的のユーザを検索し、適切なグループにドラッグ・アンド・ドロップします。

2番目と3番目の方法では、複数選択機能 (Ctrl + クリックおよびShift + クリック) を使用して、グループ間で複数のユーザを移動できます。

各グループへの許可ユーザ数の割り当て

ライセンスの要約情報は、設定されているフローティングライセンスごとにライセンス列の下部に表示されます。


図15. フローティングライセンスの要約情報

表示されている要約情報は次のとおりです。

Checked out licenses

-

ユーザが現在使用しているライセンスの数

Assigned licenses

-

各グループに割り当てられているライセンスの数 (グループが定義されている場合)

Total licenses

-

現在のフローティングライセンスを同時に使用できるユーザの総数


図16. 外部データベースへの接続の設定

ユーザをグループに割り当てたら、各グループでライセンスを同時に使用できるユーザの数を入力します。この設定は、各グループ名の横に数値を入力して行います。図16の例では、ライセンスの総数 (同時に使用できるユーザの数) は、100です。このライセンスは、4つのグループに個別に分配されます。

  • Communications Group (15)
  • Embedded Engineering Group (10)
  • FPGA Hardware Design Group (25)
  • PCB Layout Group (50)

割り当てたライセンス数が、使用できるライセンスの合計を超えると、要約情報はで表示されます。割り当てたライセンス数が、使用できるライセンスの合計を下回っている状態では、要約情報はで表示されます。

セカンダリ (予備) ライセンスサーバの追加


図17. セカンダリサーバのセットアップ

フローティングライセンスサーバは、セカンダリサーバを予備としてセットすることができます。ネットワーク上でプライマリサーバが使用不可能な状態にならない限り、このサーバはクライアントからのライセンス要求に応答しません。

特定のコンピュータをセカンダリサーバとして設定するには、まず、LicensingダイアログのTypeSecondary Serverオプションをオンにしてください。ダイアログのSetupボタンをクリックすると、Secondary Server Setupダイアログ (図17) が表示されます。

セカンダリサーバにプライマリサーバを認識させる必要があります。Secondary Server SetupダイアログのSearchボタンをクリックすると、Primary Server Searchダイアログ (図18) が表示されます。

セカンダリ・サーバの設定は、プライマリ・サーバの設定と同じでなければなりません。


図18. プライマリサーバの特定

ネットワーク上にあるすべてのプライマリサーバが検出されます。目的のプライマリサーバを選択し、OKボタンをクリックしてください。検出されたサーバ名とポートの詳細情報は、Secondary Server SetupダイアログのPrimary Server Detailsエリアの各フィールドに表示されます。

セカンダリサーバは、プライマリサーバと同様に設定できます。設定 (追加したフローティングライセンス、ユーザ、グループ、ライセンスの割り当て) は、プライマリサーバの設定と同一である必要があります。

セカンダリサーバがネットワーク上で使用できる状態になったら、プライマリサーバに戻って設定を行い、セカンダリサーバを認識させます。まず、Licensing ダイアログを開き、Primary Serverオプションを選択して Setupをクリックします。Primary Server SetupダイアログのSearchボタンをクリックすると、Secondary Server Searchダイアログが表示されます。目的のサーバを選択し、OKボタンをクリックします。

追加のフローティングライセンスの設定

各ライセンスオプションで提供される機能については、HelpフォルダにあるFeature Set Summary (機能セットの概要) を参照してください。複数の Altium Designerを同一のネットワーク上にある1つのフローティングライセンスサーバを使って起動できます。Altium Designerで使用できる一連のライセンスオプションのそれぞれが、設計チームの特定メンバーを対象とした機能サブセットを提供します。これらのライセンスオプションには、次のような異なる役割があります。

  • 基本
  • 基本 + ボード実装
  • 基本 + 組込みインテリジェンス実装
  • 完全なAltium Designerシステム

フローティングライセンスサーバは、これらのライセンスオプションを組み合わせて提供するように設定できます。Licensingダイアログで、ライセンスオプション用の関連フローティングライセンスファイル フローティングライセンスを追加するには、ソフトウェアライセンスをアクティベートする必要があります。をサーバの設定に追加することにより、追加のライセンスが追加されます。ライセンスのインスタンスをユーザに割り当てるときは、グループ機能を使用して、1つまたは複数のライセンスオプションにアクセスできるユーザをコントロールします。この設定は、別のフローティングライセンスの設定時に同じグループとユーザを追加することで行われます。図18は、この設定を表しています。FPGA Design GroupのユーザFPGADES2が、「基本 + 組込みインテリジェンス実装」と「基本 + ボード実装」の両方のフローティングライセンスの割り当て設定に追加されています。この割り当てをよく見ると、このユーザが両方のライセンスオプションを常に利用できるように設定されていることがわかります。

図19. 複数のライセンスオプションへのユーザ・アクセスの設定

複数のライセンスにアクセスできるユーザが、複数のフローティングライセンスでライセンシングされたドキュメントを開こうとすると、ライセンスの選択が求められます。ライセンスを選択すると、このユーザは、Altium Designerを終了するまで、そのライセンスを使用し続けます。

ライセンス使用状況の確認

ライセンスの現在の使用状況は、Licensingダイアログでチェックすることができます。ダイアログのLicense Usageセクションで目的のライセンスを選択し、+記号をクリックすると、そのライセンスを現在使用しているユーザのリストが表示されます。User Countフィールドは、使用できるライセンスのうち、現在いくつが使用されているかを示します。

ライセンスの現在の使用状況は、Security ダイアログで確認することもできます。ライセンスのインスタンスを現在使用しているユーザは、チェックボックスにチェックマークが表示されています。

ライセンス使用状況の記録

さらに、アクティビティログを作成することで、より詳細なライセンス使用状況を確認できます。 これにより、フローティングライセンスサーバ から提供されるライセンスがどのように使用されているかを調べることができます。ログ記録機能は、Log Settingsダイアログ (図20) で有効化できます。このダイアログにアクセスするには、LicensingダイアログのLoggingボタンをクリックします。


図20. ライセンス使用状況のリアルタイムロギングの設定

ログの作成場所は指定できます。デフォルトでは、ログは次の場所に保存されます。
\Documents and Settings\LocalService\Local Settings\Application Data\AltiumSecurityService\

ログは、実際には連続する1つのファイルではなく、複数のファイルから構成されています。ログファイルは、月曜日から始まる週次ベースで作成されます。この機能の一部として、ログファイルを維持する期間を指定できます。これは、デフォルトでは5週間に設定されます。ファイルは、指定した期間が経過するまで維持され、この期間が終了すると、次のファイルを作成する前に、最も古いファイルが削除されます。

ログ情報

情報がログファイルに記録されるのは、次の場合です。

  • ユーザがライセンス管理ビュー (DXP » Licensing) のAvailable Licensesエリアでフローティングライセンスのエントリを選択し、Use selected Floating licensesリンクをクリックして、ライセンスを「取得」する
  • ユーザがライセンス管理ビュー (DXP » Licensing) のAvailable Licensesエリアでフローティングライセンスのエントリを選択し、Release selected Floating licensesリンクをクリックして、ライセンスを「解放」する

使用するライセンスを「取得」した場合は、2つのエントリを持つ次の形式で情報がログに記録されます。
Date Time | "UserName" on computer "ComputerName" trying to check-out, license activation code "ActivationCode" for product named "FloatingLicenseName"(ライセンスのチェックアウトが試みられた)
Date Time | "UserName" on computer "ComputerName" check-out completed, group "GroupName", license activation code "ActivationCode" for product named "FloatingLicenseName" (ライセンスのチェックアウトが完了した)

用語の意味は次のとおりです。
UserName:操作者のコンピュータログイン名 (例:Joe.Bloggs)
ComputerName:ネットワーク上で認識されているコンピュータの名前 (例:JoeTest)
ActivationCode:フローティングライセンスに指定されている8文字の認証コード (例:ABCD-WXYZ)
FloatingLicenseNameライセンス管理ビュー (DXP » Licensing) のAvailable Licensesエリアに表示される、ライセンスの役割の名称(例:Altium Designer 6 - Complete System - Network)
GroupName:ユーザが割り当てられている、フローティングライセンスに設定されているグループの名前 (例:PCB Layout)

使用しているライセンスをユーザが「解放」した場合は、さらに2つのエントリを持つ次の形式で情報がログに記録されます。
Date Time | "UserName" on computer "ComputerName" trying to check-in, license activation code "ActivationCode" for product named "FloatingLicenseName" (ライセンスのチェックインが試みられた)
Date Time | "UserName" on computer "ComputerName" check-in completed, license activation code "ActivationCode" for product named "FloatingLicenseName" (ライセンスのチェックインが完了した)

図21は、ログに記録された使用状況情報の例を示しています。この図では、ログ・エントリのペアの間に空白文字が挿入され、実施の認証コードがCODE-HEREというエントリに置き換えられています。

図21. ライセンス使用状況ログの例

Windows VistaまたはWindows 2003 ServerでのAltium Designer Floating License Serverアイコンの問題の解決

Microsoft Windows 2003 ServerおよびWindows Vistaのセキュリティでは、リモート接続しているコンピュータが使用しているサービスのアイコンは表示されません。これらのOSのいずれかにライセンスサーバをインストールした場合は、Altium Designer Floating License Server のライセンスを管理するときに、次の指示に従う必要があります。

Windows Vista

Windows Vistaのセキュリティでは、Altium Designer Floating License Serverはトレイアイコンを作成できません。ライセンスを管理するには、サーバをアプリケーションとして起動する必要があります。

Windows 2003 Server

ターミナルサービスからWindows 2003 Serverに接続している場合は、サービスがデスクトップと相互動作できないため、サービス・アイコンが表示されません。

Windows VistaおよびWindows 2003 Serverでライセンスを管理する方法

  1. コントロールパネル » 管理ツール » サービスの順に選択し、ライセンスサービスを停止します。
  2. サーバを「アプリケーションモード」で起動します。コマンド行から"C:\Program Files\Altium Designer\DXPSecurityService.exe" /appを実行します。/appパラメータは、二重引用符の外側に入力してください。
  3. これにより、セキュリティサーバがアプリケーションモードで実行され、システムトレイにアイコンが表示されます。アイコンをダブルクリックすると、License Server Managerが表示されます。
  4. Altium Designerライセンスをインストールします。
  5. トレイアイコンを右クリックしてExitを選択し、セキュリティサーバを終了します。
  6. コントロールパネル » 管理ツール » サービスの順に選択し、ライセンスサーバのサービスを起動します。

これでライセンスサーバに接続し、インストールされているライセンスを使用できるようになるはずです。

注記 :
以下のメッセージが表示された場合:「APIバインドでは、通常、各ソケットアドレスに対してプロトコル、ネットワークアドレス、またはポートのどれか1つのみを使用できます。 」この場合は、Altium Designer Floating License Serverの起動を試みたときにサービスが実行されています。アプリケーションの実行中はサービスを停止する必要があります。 サービスを終了してからアプリケーションを起動し直してください。

C:\Program Files\Altium Designer\DXPSecurityService.exe" /appというコマンドは、Windowsのショートカットにすることができます。Windows ExplorerでProgram FilesフォルダのDXPSecurityService.exeファイルを表示し、これを右クリックして、デスクトップにショートカットを作成してください。/appパラメータを指定するには、ショートカットを右クリックして「プロパティ」を選択し、「リンク先」を編集します。「サービス」コントロールパネルを表示するショートカットもデスクトップに作成できます。C:\Windows\System32\mmc.exe services.msc

ファイル名を指定して実行」メニュー (Windowsキー + R) を使用して、アプリケーションを起動するコマンド行を表示することもできます。

注記 :注意:ビルド6.7.0.8940より前では、実行可能ファイルの名称はDXPSecurityServer.exeでした。

クライアントソフトウェアのインストールとセットアップ

ソフトウェアのインストール

ネットワーク上にAltium Designerクライアントをインストールするには、Altium Designer製品の標準のインストールを実行するだけです。

クライアントのセットアップ

インストールが完了したら、Altium Designerを起動します。アプリケーションは、メインデザインウィンドウ (図22) のLicense Managementビューに表示されます。


図22: Altium Designerのライセンス管理ビュー

このビューのLicensing ModeエリアでFloatingオプションをオンにして、ConfirmダイアログのYesをクリックすると、Floating Server Setupダイアログ (図23) が表示されます。

プライマリとセカンダリサーバの両方が自動的に検索され、ダイアログに詳細が表示されます。プライマリサーバが特定され、ダイアログに詳細が表示されたら、OKボタンをクリックします。

Available Licensesエリア (図24) に、サーバに設定されているフローティングライセンスが表示されます。使用するライセンスのエントリをクリックし、Use selected floating licensesリンクをクリックします。標準の複数選択機能 (Ctrl + クリックおよびShift + クリック) を使用して、複数のライセンスを選択することもできます。


図23: Floating Server Setupダイアログの高速表示

特定のライセンスの使用を終了するには、そのライセンスのエントリをクリックし、Release selected floating licensesリンクをクリックします。これにより、ライセンスは解放され、別の有効ユーザが使用できるようになります。


図24. 使用するライセンスの選択および「取得」

別のフローティングライセンスサーバに接続するときは、使用しているライセンスを解放し、Floating Licensing ConfigurationエリアにあるSetupリンクをクリックします (図25)。

Floating Server Setupダイアログが表示され、検出されたすべてのフローティングライセンスサーバからサーバを選択することができます。

ライセンス使用状況の確認

現在のライセンスの使用状況は、License Managementビュー (DXPメニューのLicensingコマンドを選択して表示) でチェックすることができます。このビューのAvailable Licensesエリアで目的のライセンスを選択し、+記号をクリックすると、そのライセンスを現在使用しているユーザのリストが表示されます。


図25. Altium Designerクライアントからのライセンス使用状況の確認

自分が現在使用しているAltium Designerインストールシステムのライセンスは、Used列の で示されます。

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